心霊話
何が起きたかわからない。
なぜタイムスリップしたのか?
タイムスリップのきっかけは何なのか?
わからない事だらけで頭がどうかなりそうだ。
混乱しながらアパートの部屋についた。
そこには悪友の正人がいた。
「疲れてるから勝手に部屋に上がってゲームでもしててくれ。俺は悪いけどベッドで寝させてもらう」俺は正人に言った。
「今日は言いたい事があって来ただけだ。すぐに帰るし手間は取らせない」正人は真剣な顔をしてそう言った。
すぐ終わるというなら聞かない訳にもいかない。
「あがれよ」と正人を部屋の中へ促す。
部屋へ上がった正人はこたつに座りすぐに切り出した。
「今日もマンションに彼女に会いに行ってたのか?」
「…あぁ、そうだ」俺は肯定した。
「彼女の名前、『中島日向』って言うんじゃないか?」と正人。
「そうだけど…何でお前が知っているんだ?」と俺。
「彼女の名前でネットで検索してみろよ」と正人。
俺は言われた通り、PCのインターネットを立ち上げ、検索エンジンに『中島日向』と打ち込んで検索ボタンをクリックした。
『平成23年3月23日立川市で女子大生がストーカーに刺殺される。死亡したのは…』俺は当時のネットニュースを読み上げていたが思わず詰まってしまう。
「死亡した女子大生の名前は…中島日向さん19歳…どういうことだよ!?」
俺は思わず叫び声をあげていた。
「写真も掲載されているけど、彼女で間違いないか?」と正人は念を押した。
ニュースサイトには被害者の顔写真として日向さんの高校の卒業アルバム、と思われる写真が掲載されていた。俺は無言でうなずいた。
「もう彼女に会いに行くな!わかったな?」正人は強い口調で言った。
「ちょっと待ってくれ!俺には何が何だか…」俺は狼狽しながら正人に聞いた。
「お前は大学に入ってからここに引っ越して来たから知らないとは思うけど、俺の出身はここら辺だから当時、有名になった話は知ってるんだ。」正人は一呼吸の後、こう続けた。
「あのマンションの503号室で殺された『人を呪い殺す』って噂の地縛霊の正体って中島日向さんって言われてるんだ。」
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