第12話 告白…?

バルトラ「遅いっ!いつまで私を待たせる気だ!」

リア「いや、色々あってだな」

バルトラ「にしても遅すぎるだろ!」

サク「あぁもういいから、二人とも黙れ、うるさいから」

バルトラ「うるさいとはなんだ!」

リア「俺は大してうるさくねぇだろ!」

サク「いや、お前も大概うるさいぞ?」

サク「とまぁ言い合いはこの程度にしといて…だ、バルトラ、お前外に出る気はあるか?」

バルトラ「この生粋の引きこもりが出る訳なかろう!」

と、バルトラは胸を張って言った

サク「それ絶対誇れることじゃないからな」

リア「あぁ、むしろ恥ずべき事だよな」

バルトラ「うるさいっ!私はこれでいいんだ!」

リア「良くはねぇと思うけどな」

リアは苦笑して言う

サク「お前ら楽しそうだな」

バルトラ「は?別に楽しくなんかないが?」

リア「俺は割と楽しいけどな」

バルトラ「何を言ってるんだ?私は魔王でお前は勇者だろう?魔王と話してて楽しいなど大きな問題だと思うが」

リア「あ?それは別にいいんだよ、お前可愛いし、魔王じゃなきゃ嫁に貰ってたかもな」

バルトラ「はぁっ!?な、何を急に言い出すんだ!わ、わ、私を嫁になどしなくてもいい!」

リア「別にするなんて言ってないだろ?」

バルトラ「そ、それは確かにそうだが…」

サク「その辺でやめとけよ?魔王様が泣いちまう」

馬鹿にするようにそう言ってリアとサクの二人は笑う

バルトラ「ばっ、馬鹿にするなぁ!私だって魔王なんだぞ!偉いんだぞ!」

リア「はいはいそうですね(笑)」

バルトラ「馬鹿にしてるだろ!この馬鹿っ!」

サク「馬鹿に馬鹿って言われてる(笑)」

リア×バルトラ「誰が馬鹿だ誰が!」

サク「馬鹿同士息ぴったりじゃんかよ(笑)」

バルトラ「ええい黙れ黙れ!私は馬鹿じゃない!馬鹿はこいつだけで充分だ!」

リア「だから俺は馬鹿じゃねぇっての!」

サク「いいだろ二人とも馬鹿で」

バルトラ「だから馬鹿じゃないって!」

リア「はぁ…もういいや、それで本題だが…村人がな、お前が無害な事を証明しろだってさ」

バルトラ「ふっふっふ、私はな、決して無害ではないっ!その気になれば村人全員ボッコボコに…ボコボコに…」

リア「ん?どうした?」

バルトラ「ぼ、ぼこぼこに…うぐっ…ぼこぼ…こ…うわぁぁぁん」

リア「はっ?なんで泣き出すんだよ!」

バルトラ「うっ、うるさいっ!村人に襲われた事があるとかじゃないからな!ママがいない時に襲われたりしてないからな!」

リア「襲われたんだな」

バルトラ「襲われてない!」

サク「それでな、まぁ…あれだ、形だけでも来てくれねぇか?じゃなきゃお前を殺さなきゃいけねぇんだよ」

リア「俺はそんなことしたくねぇからな」

サク「あ、俺は別に抵抗はないんだけどな?この辺りのモンスター全滅すんのめんどいからさ」

バルトラ「リアに比べてお前は非情だな」

サク「あぁ、だってリアはお前のことが…ぶふっ」

リア「あぁ、何でもないから気にするな」

バルトラ「え?今お前が私の事を…」

リア「気にするな」

バルトラ「わ、わかった…」

サク「急に殴るな…流石に痛いわ…」

リア「お前が悪い」

サク「そりゃ無いだろ…?お前が言ってたんじゃねぇかよ…バルトラの事がす…ぶふっ」

リア「何か言ったか?」

サク「何も…言ってない」

リア「ならいい」

バルトラ「さっきから何を言ってるんだ?私にはさっぱりわからないのだが」

リア「気にするなっ!大した事じゃないから」

バルトラ「え、あ、あぁ…」

サク「なんで言っちゃダメなんだよ…」

リア「次言ったら大剣でその頭ぶった斬るからな?」

サク「言わねぇ言わねぇ、流石にまだ死にたくねぇよ」

バルトラ「なんだろうか、このもやもやする感覚は」

リア「そのうち分かるさ」

バルトラ「…わかった、よし、では私が外に出て村人を説得すればいいんだな?」

リア「え?あ、あぁ、そういう事だ」

バルトラ「なら行ってやる!他ならぬお前の頼みだからなっ!」

とまぁこんな感じでバルトラはリア、サクと共に村人の元へと向かうのだった

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最強勇者と最弱魔王 楠木紗綾 @akkun_0926

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