第10話 魔王討伐?

バルトラ「う、うるさいうるさい!私だって魔王なんだぞ!敬え!恐れろ!もうちょっと大切にしろ!」

リア「最後なんか変だった気がするんだけど」

サク「なんで討伐対象を大切にしなきゃいけねぇんだ」

バルトラ「討伐…対象…?も、もしかして私のことを殺すのか…?」

リア「あぁ、俺は勇者だからな、仕方ねぇ」

バルトラ「い、嫌だ!まだ死にたくない!私は…私は平和に暮らしたいだけだ…ママと…しもべと…一緒に暮らしたいだけなんだ!」

サク「んなこと言ったってなぁ…」

リア「倒さねぇとどうしようもねぇしなぁ…」

バルトラ「絶対に嫌だ!私には…しもべ達を…ママを守る義務があるんだ!」

リア「はぁ…しゃーねぇ、今日は様子を見に来ただけだし、一旦村に戻るか」

サク「そうだな、何も今すぐ倒さなきゃ行けないほどでもなさそうだし」

バルトラ「ほ、ほんとか…よかったぁ…」

その安堵した顔に、勇者は惚れてしまった

そのつもりは全くなかった、自身が誰かに、ましてや魔王に恋するなど思ってもいなかった

ただ、そのかわいい表情を見て惚れてしまったのだ

リア「ま、まぁ…あいつなら倒さなくてもいい…かもな…」

サク「そうだな、無害だし、魔物達もあいつにはちゃんと従ってるみたいだし、後はそれをどう村人に伝えるかだ」

2人はそれぞれ違う意味で魔王バルトラを倒さなくても良いと思い始めていた

2人は村に戻り、その事を村人達に伝えると、村人達はなら魔王を連れてきて証明してみろと言った

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