第77話 モトコンポ
バイクの中で最も使いやすいのが2種スクーターだと思う。
※大島個人の見解です。
高速道路は走れないが一般路なら最高速度は60km/h。
荷物が積める。車種によっては2人乗りも出来る。
高速道路が無い高嶋市で乗るには最もエコな乗り物ではなかろうか。
市長や市議会議長が踏ん反り返って乗るハイブリッド車よりエコであろう。
※あくまでも大島個人の見解です。
次は50㏄の原付1種のメットインスクーター。自転車代わりと思えば
最高速の30㎞/hはそれほど問題は無い。奥様方の買い物の足だ。
二段階右折が必要ない高嶋市なら有りだろう。
で、目の前にあるスクーター。これがまた乗り物としては
使い勝手が悪く、遅くて荷物が積めない。メットインスペースが無く
買い物に使う事が出来ない。追加でカゴもキャリアも付けられない。
発売された頃はこれでも良かったのかもしれないが、現在では使えない。
個体差はあるがノーマルでの最高速は40㎞/h。
下手すれば自転車に追い抜かれる。
ホンダモトコンポ。コンポの様な四角い車体にハンドル・シートを折りたたみ、
車のトランクに積める『トランクバイク』と呼ばれたスクーター。
漫画やアニメの中では縦横無尽に駆け回り、人気となったスクーターだが
現実は厳しい。買ったは良いが「遅い」「漫画と違う」と
ガッカリして手放す者や他車のエンジンを積む者が絶えない。
そんな『駄目バイク』が大島サイクルには3台在る。
そのうち一台を何となく修理していたのだが、完成した。
う~ん。やっぱり遅い。これ以外の感想は無い。
「漫画は漫画でしかない。現実はこんなもんよ」
店先のスペースをグルグルと走らせた。
小さな車体で小回りが利くのと、畳んで車に積める以外の長所は無い。
「トゥディに積んでナンボやな」
実は漫画と違ってトゥディ(軽自動車)のリヤシート後には
積めないのだが大島は知らない。ちなみに大島の好きなキャラはメカ好きでも怪力でもない眼鏡の婦警さんだった。
可愛らしいので床の間にでも飾ろうかと思ったが
飾るだけなら修理していないやつを飾っておけばよい。
コレクションにするか…
決めた。モトコンポは売らない。たまにハンドルとシートを出して
エンジンがアイドリングしているのをニヤニヤしながら眺めることにする。
結局モトコンポは倉庫へ片付けられた。
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