第一章、群れから小国家へ

一話、本日もちまして、魔王即位します。

数は少ないがの月魔族に見守られてこの日、新たな魔王に即位した。七代目、魔王の上杉勝虎はまず状況整理を始めたのである。味方の月魔族はほぼ壊滅状態で敵は天使に人間がいる。兵力はもちろんのこと国力差がありすぎていた。まず勝虎は六代目の側近であった者に訊ねてみた。我々と同じぐらいに知能がいるのはどれぐらいにいると言ったら側近は魔王様と私ぐらいです。勝虎はマジでと思いながらもまずは人材を育てるところから始めることにした。そもそも六代目の方針にこの勝虎は反対していたのである。いくら魔王が強くても一人では限界が来る。ほかの者を育てからでも遅くはありませんと言ったが六代目は聞く耳も持ってくれなかったのである。その結果、前の決戦で敗れここまで衰退してしまったのである。即位して翌日からまず負けた原因とも言える自我を制御するのをやめたのである。混乱も予想されたが残っている月魔族が少ないこともありすんなりできたのであったが問題は教える人が己を含めて二人しかいないと言う状況である。前から知っていたがまさかここまでひどいとは思っていなかったのである。ついでに文字もないことにさらに勝虎を追い詰めていた。勝虎は日本語を考えた人に感謝と申し訳なさそうに日本文字を採用することにしたのである。英語も考えたが肝心な勝虎が分からなかったので自分も勉強しないといけなくので純粋に日本語にした。それから二人から厳密に言えば一人になるが日本語を月魔族に教え始めたのであった。そうしたら物覚えがいいのかもともと頭がいい種族だったのかあっという間に日本語を覚え始めたのであった。



そしてもともと六代目の側近であった者は新しい魔王に今まで見たこともない者だと関心していた。今までの魔王は下の者から奪うことしかしてこなかったがこの魔王は奪うどころか下の者に自我と知識を教えているのである。例外もいいところである。そんな関心をしながら側近はほかの月魔族に知識を教えていたらとある日に魔王からそう言えば名前は何というのか尋ねてきたのである。側近は自分は側近で言われていただけで名前はないと答えたのである。それもそのはずだ。基本的に名前があるのは魔王だけなのだ。魔王以外に名前がついている月魔族はこの世に存在していない。そんなことも知らないのかと思いながらも丁寧に魔王に言ったのであった。本当はこの側近も名前を欲しかったのである。ある時に人間を様子を見ている時があったが実に楽しそうであった。彼女もあんな風に暮らしてみたいと思っていたが自分にはかなわない夢だと諦めていた。そもそも六代目、魔王にも気に入られる美貌で自我くれたのだ。それだけでもほかの同族よりかはマシだと自分に言い聞かせていた。だから自分は名前は一生来ないと思っていた矢先に魔王がとんでもないことを言い出したのであった。



「それはよかった。実は昨日の夜からいろんな名前を考えていたけどこの中から気に入った名前があるなら使ってもいいよ。思っていた通り名前がなかったから名前を考えたかいはあった。」


側近は思考を停止していた。自分に名前がもらえる。そのことを分かった瞬間、自然と涙が出てきたのであった。勝虎は気に入る名前がなかったと心配そうに言ってきたが側近は違うとすぐに言った。あまりにもうれしくて泣いただけです。それを言った後に勝虎が考えてくれた名前の一覧を見始めた。しばらくして側近はある名前が気に入ったのである。それはアーナスと言う名前である。勝虎もそれに感づいてそれでいいかと尋ねてきたのである。側近は静かにうなずいたのであった。それを見た勝虎は


「それでは今から側近・・・・ではなくアーナスと名乗ってください。そしてこれからもよろしくお願いしますね、アーナス。」


アーナスは泣き喜びながらも深く頭を下げながらこう言ったのであった。


「はい、これからは私はアーナスと名乗らせていただきます。この身が滅びるまで魔王様のために忠義を誓います。」


勝虎はそのあまりにもすごい反応で対応に困ったがとりあえず頼りにしてもらうよと言って終わらせたのであった。この反応からして勝虎は名前をくれることは月魔族ではとんでもないことだったことは知る由もないことである。勝虎は本当に喜んでもらえてよかったと思っているぐらいであった。ついでにこの後からわかった後に名前をあるのが普通にするために毎晩、毎晩、名前を考えて不眠症になってしまうのはまた別の話である。それと同時に身分制度なんとかしないといけないと思った瞬間でもあった。そう勝虎は魔王と言うものを自分の代で終わりにする気であった。そして新しくみんなで政治やいろんなことをできる民政体制にするつもりのなのである。どうしてそこまでこだわる理由は簡単であった。自分一人では絶対にムリゲーだからである。逆に一人でできるものがいたら見てみたいくらいであった。それで下の者を考えてくれる月魔族だったらすぐにでも魔王の座を譲るつもりであった。それともう一つあるのである。それはこの上杉勝虎はもともと平成の時代で育った日本人だからであったためであるから。いずれは争いがほとんどない日本みたいな国を目指しているからであった。





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