第6話 とある政治家の手記02
先にも記した通り、彼の傭兵ーあえて名前は伏せるがーは実質世界最強である。
しかし、私が調べた所、一般の傭兵の装備で彼が最強足り得るか、正直微妙である。
まず第一に彼は小柄だ。
だが、小柄と言うのは一種のアドバンテージでもある。
正面戦闘なら、被弾面積を減らせたり、より小さな障害物に隠れられると言ったものがある
だがやはり、小さいというのは力にも少なからず影響してくる。
大柄であればあるほどー大柄すぎては逆に不利だがー白兵戦で優位に立てるし、敵に与えるインパクトも強い。
なら彼の最強の所以はどこから来ているのか。
それは彼の、或いは彼の直属の技師の作った装備にあると思われる。
かくいう私も彼を雇ったことのある人間だ。
私は襲撃されたとき、彼の交戦を間近で見ていたが、今思い返すと不可解な点が幾つかあった。
戦闘中、彼は銃弾を避けた、いや、銃弾が避けたのだ。
手榴弾が爆発しても透明な何かに阻まれたかのように爆風も破片もなにも飛んでこなかった。
当時私はその事に気が付かなかったが、頼りになると思った。
まぁ、彼の最強の所以は装備にあるのだ。
数年は彼に匹敵するような傭兵は出てこないだろう。
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