第5話 最強が更に強くなるのは誰得?
あっけなく、呆けたくなるほどあっさりと誘拐に成功した。
あとは、『赤の騎士』とやらに届ければいい。
「相棒、合流するぞ」
『いや、俺は念のため教会の建物の上に待機しておく。』
「あぁ。念のため、な」
と、そうこうしてるうちに教会前に到着した。
赤の騎士はいないようだ。
「相棒、中だ。」
『あぁ、こちらでも確認した。』
クラウンは【眼】で中を透視。
因みにこの透視は地球に居たときから使えた。
「おいおい、中で甲冑を着たままくつろいでるぞ?」
『そいつはシュールだな。生で見てみたいな』
クラウンは眠っているゲイルを近くに置き、教会の扉を開けた。
中には、受付に男性が一人居た。
「赤の騎士は居ないか?」
「...こちらです」
どうやらそれだけで伝わったらしい。
クラウンは足元のゲイルを持ち上げ、男についていく。
クラウンが通されたのは応接室と思しき部屋。
サイズとしては一般的なコンビニの3分の1くらい。
「赤の騎士が居るという話だったが?」
「どこで誰が聞き耳立ててるか分からないですからな」
「そうかい」
「それでは、報酬金についてですが、金貨8枚でよろしいですか?」
「思ってたより警備が厳重だったからな。最低でも10枚は欲しいな。」
「それでは10枚で。」
元から少しくらい上がるだろうと予想してたようで、懐から金貨10枚取り出し、クラウンに渡した。
念のためクラウンは一枚一枚本物か確認する。
「あぁ。十分だ」
そう言い席を立ち、来た道を戻り、外へ出るクラウン。
「おうクラウン。無事終わったな」
「このくらいで失敗してる位なら僕も相棒もここにいないだろうな。」
「そりゃそうか」
「さて、あとは宿を取るだけだが空いてるところは...一つだけあるな。」
どうやらすぐ近くにあるらしい。
スタスタと歩くクラウンにのしのしとついていく相棒。その構図はいつまでも地球に居たときから同じである。
「ここだ。」
おんぼろな宿屋の扉を開けて入るクラウン達。
「いらっしゃい」
「一泊したいんだがいくらになる?」
「一泊朝食付きなら銅貨80枚だ。」
「こいつから頼む」
すっと、金貨1枚を出すクラウン
「銀貨99枚と銅貨20枚のおつりだ。」
ぎっしりと銀貨の詰まった袋を渡す店主のお婆さん。
「上の部屋。全部空いてるから好きに使いな。これが鍵だ。」
「ありがとさん」
上に上がり、手近な部屋に入るクラウン達。
彼等の名誉のために言っておくが、決して彼等はホモではない。
それぞれベットに横たわり、目を瞑るクラウン達。
さて、と。
クラウンは異世界に来てから手に入れた【眼】について調べるそうだ。
「ステータス」
名前:クラウン
職業:傭兵Lv92 暗殺者Lv51 ガーディアンLv60 スナイパーLv37 ボディガードLv66 ルイナーLv17 執事Lv28
ステータス:Lv unknown
HP:unknown
MP:unknown
STR:unknown
DEF:unknown
MEN:unknown
INT:unknown
SPD:unknown
DEX:unknown
LUK:unknown
スキル:戦闘の極意Lv98 暗殺の極意Lv92 防衛 の極意Lv79 護衛の極意Lv82 狙撃の極意Lv86 破壊の極意Lv64 従者の極意Lv57 作成の極意 Lv75 情報の極意Lv61 眼Lv―
称号:最強の傭兵 戦闘を極めし者 時空旅行者
眼の説明を表示出来ないかな。
ステータス画面の眼に意識を集中する。
眼Lv-
効果:【静視力超強化】【動体視力超強化】【視界拡張】【千里眼】【透視】【鑑定】【解析】【鷹の眼】【
千里眼はなんだ?恐らく遠くまで見通せるようになるんだろうが、変わった感覚はしない。今まで通りだな。
なら今のところ効果が今一つわからないのは記憶図書館と覇者の眼光。鑑定をかければいい。
効果:記憶したものを完全に覚えることができ、二度と忘れることはない。
覇者の眼光
効果:にらみ一つで人を殺せるような眼光。凍結、燃焼、石化、爆発、治癒、切断等、いろいろな効果がある。
「ものずごいでたらめ具合だな。効果範囲によるが。
あとは明日に備えて眠るかな。」
クラウンは眠りに就いたのであった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます