第11話:[人助け]
話の成り行きで、悪魔祓いのスキルを入れておこうという話になってその準備にお出かけです。今日はグレースさんとオリビアさんの3人で。他のメンバーは遺跡調査に使う発光石を取りに行くとかで別行動です。
お金はグレースさんに預けてあるらしく支払いはお任せ、彼女はついでに買い物がしたいとか、悪魔祓いの登録を済ませて、(神官だと登録だけで済むそうです)使えそうな魔導書を一通り購入。
ショッピングモールに向かう途中川沿いを歩いていると向こう側で騒ぎが起こっているようで・・・火事です。
近くまでいくとかなり燃え広がっているらしく、消火作業が難しいようです。
男性「まだ、中に人が残っているらしいぞ」
そんな声が聞こえてきました。
・・・この状態では何もできそうにないな・・・
グレース「それは本当なの?」
男性の確認しています。
男性「そこの家の子供が見当たらないらしい、10才の女の子だそうだ」
立ち尽くしている女性に
グレース「家の間取りは?いるとしたらどこ?」
真剣な顔で・・・助けるのか?
グレースがこちらにきて
グレース「***風魔法使えてわよね?」
私「はい」
グレース「私が入ったら30秒後に最大出力で建物ごと圧縮して」
私「そんなことしたら潰れちゃいますよ・・・」
グレース「たぶん何とかなるわ」(余裕の笑顔です・・・)
グレース「オリビアは氷柱で道を作ってくれる?」
オリビア「しょうがないな~」
グレース「あと、あなたのローブ貸して、いいやつ買って返すから」
グレース「誰か耐火魔法使える人は?」
周囲の男性がローブに耐火魔法をかけてくれたようです。
グレース「行って来る」
バケツの水をかぶって走り出します。
オリビアが氷柱を出して粉砕して入口を作った様です
私は魔法を起動させて魔法陣を展開します。
私「25、26、・・・最大出力か・・・29、30、えい」
ものすごい風が周囲を流れます。
燃えていた建物は圧縮された空気で潰されて一次的に火が消えたようです。
見ると建物の中で半透明のシールををはったグレースさんが女の子を抱えています。
私「・・・あ、なるほど。クローディアさんの買って来たシールドか・・・」
オリビア「ぼーっとしてないで、消火」
オリビアが声を出しました。
周りの男性達は慌てて消火作業に戻ります。
グレースさんは気を失っている女の子を母親に渡して戻ってきます。
グレース「お待たせ、じゃあ、ローブ買いにいこうか」
オリビア「***は魔法が上手になったね」
私「はい、かなり練習しましたからね、なんで助けたんですか?」
グレース「え?ああ、なんとなくかな、子供の命は簡単に諦めては聞けないような気がするの・・・」
私「そうですか・・・」
・・・あ、ヤバイ・・・そのまま倒れました。
グレース「あらら、体力使い切った?」
オリビア「え~、運べる人いないよ」
グレース「・・・しょうがない」
グレースがかついで運んだようです。
グレース「買い物はまたあとでだね・・・」
オリビア「この魔導書は?」
グレース「お願い」
オリビア「え~重い~」
夜には目が覚めてみんなで酒場で合流しました。
予定していたお買い物は明日みんなで行くことになりました。
他のメンバーが採取に行った発行石はかなりの量が取れたそうです。
地下のダンジョンや遺跡に潜る時はガスが溜まっている可能性があって火は使えないそうです。いきなり爆発する危険があるとかで発行石が役立つとのこと。
そんな話もあって、かなり高価な石らしく高値で売れるとか。
そんな話をしていたら、人が訪ねて来ました。
どうも、昼間の火事は街の有力者の家で起こったらしくかなりのお礼を持ってきたようです。グレースさんはお礼を何度も言われて困った様子でした。
横に座っていたカレンさんが
カレン「ほんとに不思議なのよねあの子、命を大事にする傾向が強いとけど・・・仕事になると簡単に殺せるらしいの・・・過去にいろいろな経験があるっていっていたけどね・・・」
私「・・・」(クローディアさんはみんな何かしら事情があるって言っていたな・・・)
私「あ、妹忘れてた・・・」
エクスプローラー Iris @Iris-8800
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。エクスプローラーの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます