第9話 グダグダ斜女神 第5階層

愛ある美しい女神様は言った。

「私たちは先にロープウェイに乗って温泉旅館に行って宴会の準備をしておくから、あなたたちは男女に別れて、温泉旅館を目指してね。先に着いた性別チームには、温泉あがりのコーヒー牛乳をプレゼントするわよ! あ!? 言い忘れたけど生徒になり損ねた生徒候補生が道中を邪魔するから気をつけてね! じゃあね! バイバイ!」

こうして女神教師たちはロープウェイに逃げるように乗り込み、さっさと温泉旅館に向かって行った。

「・・・。」

残された生徒たちは目を丸くして口を開けてポカンとしていた。

「・・・いつもこんな調子なの?」

大天使ミカエルの美歌恵流が尋ねる。

「そうだよ。だって、愛美露出手様だもの。」

日々、愛と美の女神アプロディーテーの愛美露出手の被害にあっている、時神巧クラスだと、このグダグダした展開に慣れてしまい普通なのである。

「あれ? 巧くん。生徒が12人いるよ!?」

「本当だ!?」

点呼では11人だった生徒数が1人増えて、12人になっている。

「それは巨大ロボに変身可能な佐藤さくらを数えていなかったからよ!」

「ええ!? 私って、そんな存在ですか!?」

なぜ佐藤さくらが驚くのか。それは佐藤は前作ではヒロインだったからだ。

「やった! 私じゃなかった! 人生が変わってきたんだわ!」

なぜ慈豆が喜んでいるのか。それは存在感と知名度の薄いキャラとして、異世界戦隊ファンタジーにすら入れなかった過去を持っているからだ。

「それはそうと、どうやって温泉旅館に行くかを決めましょう!」

美歌恵流のように出しゃばりでリーダーシップを取りたいキャラがいるとストーリー展開ができるので楽である。看板を見る一同。

「近道で険しい危険な道と、遠回りだけど安全な道があるよ。」

「レディファーストで、女子チームが先に選んでくれていいよ。」

「あら? 意外と優しいじゃない。もちろん私たちは近道よ!」

「危なくない? 険しくて危険って、看板に書いてあるよ。」

「危険? この最強の布陣の女子チームに、いったいどんな危険があるか教えてほしいわ! ワッハッハー!」

確かに調子乗りの美歌恵流は置いておいて、異世界の最強の擬人化娘と巨大ロボの女子生徒チームに敵はいないだろう・・・。

「じゃあ、行って来るね。愛美露出手先生のことだから、遠回りは安全だけど、地球1周させられるぐらい遠いでしょうからね。私たちがコーヒー牛乳はもらうわよ!」

そういうと美歌恵流が率いる・・・でいいのか、女子生徒チームは険しい近道を選んで出発した。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


こちらロープウェイの中。

「温泉~♪ 温泉~♪ 嬉しいな~♪」

愛美露出手は温泉でゆっくり過ごすことが楽しみだった。

「愛美露出手お姉さま、お背中流しますね。」

宛名は愛美露出手のイエスウーマン。

「堂々と皇后の瀬織津姫と顔を会わさなくていいのがいい!」

尼寺須は自由の喜びを感じていた。

「本当に温泉が楽しみですね。」

九兵衛は母なる愛で純粋に温泉を楽しみにしていた。

「ポイズン・ホット・スプリング・エッグにしよう。」

毒入り温泉たまごであり、手矢的のキャラは一切ブレなかった。

「それにしても女神教師で良かった。生徒たちは今頃・・・地獄を見ているだろう。」

外野は生徒たちの心配をする。

「サマエル・・・大人しくしているといいけど。」

値盤は昴と、教師と生徒の禁断の愛状態だった。

「そういえば、何かを忘れているような・・・。まあ、いいっか。」

愛美露出手が忘れているのは、背霊寝である。

「みんなで温泉だ!」

「おお!」

ロープウェイは加速して、温泉旅行を目指すのであった。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


その頃、ロープウェイ乗り場。

「いいのか? 女子生徒チームは出発したのに、私たちは出発しなくても?」

毒神昴が男子生徒たちに問いかける。

「俺様も負けるのは嫌だ! 早く大冒険に旅立とうぜ!」

魔神渉も忙しなかった。

「いいの、いいの。」

「そう、そう。」

巧と望はグダグダした展開に慣れ切っていた。

「できた! 温泉旅館で着る浴衣5着! これで安心だね。」

機神碧は縫物に余念はなかった。

「これは罠だ!」

「巧くんの言う通り!」

「罠!?」

一同は、巧の罠発言に戸惑う。

「きっと女子生徒チームが行った近道には、次から次へと強力なキャラクターが配備されていて、出番は増えるが愛美露出手様のことだ、グダグダにされて、最悪の場合、温泉旅館に着いた頃には、女神教師たちが学校に帰り出す頃というのが目に見えている。」

「まさか!? そこまで愛美露出手様は残酷なのか!?」

「あの人はやりかねない。愛の名の下に、地面を行きかうアリさんを何匹踏み殺したことか・・・。」

「なんだって!?」

渉と昴も愛美露出手の偉大さを理解してきた。

「遠回りは、さっき美歌恵流が言ったように、地球1周以上の遠回りを覚悟した方がいいだろう。」

「愛美露出手様ならやりかねない。」

「そうそう。」

正解! 遠回りは安全だけど、永遠に温泉旅館にはたどり着けないコースだった。

「ということで、グダグダ斜女神的には、愛美露出手様たち女神教師が乗っていったロープウェイが戻って来てから、そのロープウェイに乗り込んで温泉旅館に行くのが正解です。」

「さすが、巧くん! 大正解!」

「やった! これでお揃いの浴衣が無駄にならなくて済む!」

巧と望と碧は、愛美露出手のグダグダな思考をよく理解している。

「・・・俺様キャラをやめて、俺キャラにしようかな・・・。」

「・・・グダグダとは、恐ろしいことを考えることなのか・・・。」

新入りの渉と昴は、初めてグダグダに触れて、愛美露出手の寛容さを知った。

「さあ、ロープウェイが戻って来るまで寝よう、寝よう。」

「巧くんの言う通り。最悪、寝過ごしても、温泉帰りの愛美露出手様に起こしてもらえばいいんだから。」

「ええー!? せっかく浴衣を縫ったのに!?」

「俺、ふて寝する!」

「私は仮眠してるから、ロープウェイが着たら起こすよ。」

あくまでもグダグダして生きる男子生徒チームであった。


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険しい近道を行く女子生徒チーム。

「さあ! 温泉へ! レッツ・ゴー!」

美歌恵流はリーダーシップをとって女生徒たちを導いていく。

「興味ない。」

刃覇夢徒は無愛想だった。

「美歌恵流先輩について行きます!」

小悪魔な瑠詩富亜。

「温泉旅館の料理って、おいしいんだろうな。」

辺陽藻栖は食欲中心主義。

「ゴホゴホ。険しい近道は私には酷だよ。」

病弱な璃羽威亜紗。

「私が空を飛んで様子を見てこようか?」

知名度が低いけど最強の鳥の慈豆。

「ちょっと待ってよ!? このメンバーで、私の序列は最下位なの!? 巨大ロボットになって、アピールするわよ!?」

落ちぶれても佐藤さくらは、佐藤さくらであった。

「まあまあ、佐藤は抑えて。慈豆、偵察をよろしく!」

「OK! 最強の鳥化!」

慈豆は大空を覆うぐらいの大きな鳥になり大空に翼を広げて羽ばたいた。

「デカ・・・。慈豆を飛ばすと夜になっちゃうのね。ほぼ2度と使わないわ。」

美歌恵流は、やっぱり慈豆は序列7位にしようと感じた。

「空は気持ちいいな! だって私は元々、鳥だもん。」

気持ちよく慈豆が空を飛んでいる。

「9竜破!!!」

その時、どこからか9竜のエネルギー破が慈豆を襲う。

「ギャア!?」

命中した慈豆は墜落して地上に消えていった。これで慈豆はリタイア第1号。

「慈豆!? 何者だ!?」

美歌恵流たちの前に、空中で竜に乗った少年が剣を持って乗っていた。

「俺の名はライ。愛美露出手様の転入面接大会で落選した者だが、今回、チャンスを頂いた! 覚悟しろ! 本採用共!」

ライは少年侍みたいなものだった。

「嫌に好戦的ね。本採用と落選のレベルの違いを見せてあげようじゃない! ミカエル・ボンバー!」

美歌恵流はエネルギー破のようなものを飛ばす。

「この9竜雷神剣で斬れぬものはない! 9竜斬!」

美歌恵流の放ったエネルギー破をライは剣に9竜を宿らせて斬り去る。

「なに!? 私のミカエル・ボンバーが!?」

美歌恵流は自分の必殺技が防がれて戸惑う。

「大したことないな。俺と生徒役を変わってもらおうか。」

ライは刺客一人目としては十分役に立っている。

「クウウッ!?」

手も足も出ない美歌恵流であった。

「俺がやろう。」

「刃覇夢徒!?」

その時、お芝居以外には無関心な刃覇夢徒が名乗り出た。

「同じ竜だ。最強の竜として、負ける訳にはいかない。おまえたちは先に行け。温泉旅館の食事と入浴時間に間に合わなければ意味がない。」

「私も残るわ!」

佐藤も残るようだった。

「わかったわ! あとは任せた!」

美歌恵流、瑠詩富亜、辺陽藻栖、璃羽威亜紗の四人の女子生徒たちは先に進むことにした。


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温泉旅館。

「やっと着いた! 温泉だ! 露天風呂だ! 混浴だ!」

愛美露出手たち女神教師様御一行は温泉旅館に着いた。

「いらっしゃいませ。」

温泉旅館の女将と仲居が出迎える。

「あなた。」

「せ、せ、瀬織津姫!?」

なんと旅館の女将は尼寺須の皇后の瀬織津姫だった。

「なぜ!? おまえがここに!?」

「手が空いているキャラクターが私だけだったのよ!」

キャラクター設定もグダグダであった。

「尼寺須、夫婦水入らずで良かったじゃないか。」

「は、はい・・・。」

「そうよ! 愛美露出手様からのビック・サプライズなのよ! あなた!」

「ゾクッ。」

瀬織津姫から、決して尼寺須だけにいい思いはさせないという怨念を感じ、背筋がゾッとする尼寺須であった。

「さあ! まずは温泉でエンジョイだ!」

「おお!」

女神教師たちは温泉にまっしぐらであった。

「・・・おお。」

尼寺須を除いて・・・。


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ロープウェイ乗り場。

「zzz。」

「zzz。」

「zzz。」

「zzz。」

「zzz。」

巧、望、碧、渉、昴の5人は体を寄せ合いながら、おしくらまんじゅうをして暖を取るペンギンのように可愛く眠っていた。

「巧くん。」

もちろん望は巧の隣をキープしている。特に動きは無いのであった。


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険しい近道。

「大丈夫かな、刃覇夢徒たちは。」

「佐藤さくらも残ったし、二人を信じよう。」

美歌恵流たちは仲間を信じて、温泉旅館を目指す。

「そこまでよ!」

「敵!? 姿を見せろ!」

今度は女性の声で美歌恵流たちは呼び止められ立ち止まった。

「私の名前は秋葉原アリス。運命の騎士ディスティニーナイトにして、生徒候補生よ!」

「二人目の生徒候補生!?」

アリスも愛美露出手が仕込んだ刺客であった。

「私の相手は、そこのおチビちゃんがいいわ。小賢しそうなのが気に入ったわ。」

アリスは瑠詩富亜を対戦相手に指名する。

「ご指名ありがとうございます! アリス先輩!」

「誰が先輩よ!? 私も16才設定だ!」

「ベー!」

瑠詩富亜はアリスを手玉に取る。

「美歌恵流先輩たちは、先に行ってください! このおばさんの相手は私がします!」

「誰がおばさんだ!? ムカつくな!」

「ベー!」

瑠詩富亜は舌を出して、下瞼を伸ばしてアッカンベーをする。

「分かったわ。瑠詩富亜。あなたの死は決して無駄にはしないわ!」

「勝手に殺さないで下さい!」

瑠詩富亜より美歌恵流の方が一枚上手であった。

「行くわよ! 辺陽藻栖! 璃羽威亜紗!」

「おお!」

美歌恵流たちは瑠詩富亜を残して、温泉旅館を目指して駆けていく。

「そうはさせるか! ディスティニー・ビーム!」

美歌恵流たちを阻止しようとアリスが攻撃する。

「ルシファー・ボンバー!」

瑠詩富亜の攻撃でビームを相殺する。

「ムムッ!? 小悪魔の分際で私の邪魔をする気ね。」

「小悪魔か大悪魔かは、これからはっきりさせてあげますよ。イヒッ!」

こうして小悪魔ルシファーの瑠詩富亜と、運命の騎士ディスティニーナイトの秋葉原アリスの戦いが始まろうとしていた。


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温泉旅館で入浴中。

「生き返るな! もっと美しくなったらどうしよう。」

愛美露出手は温泉に入浴中であった。バスタオルを体に巻いているのか、湯けむりで見えないのか、温泉を泡風呂にしたのかは想像に任せる。だってグダグダだもの。

「これ以上、愛美露出手お姉さまが美しくなったら、まぶし過ぎて目のやり場に困りますね。」

宛名は、いつでも愛美露出手にヨイショする。

「はあ~、温泉に入っている時だけ、瀬織津姫のことを忘れられる。極楽、極楽。」

尼寺須は温泉の心の癒しという効能を満喫していた。

「温泉に入れるって、自分が生きているんだって、生きていることを実感しますね。」

九兵衛は温泉の恵みに感謝していた。

「ああ!? ポイズン・温泉たまごから、雛が孵った!?」

「ピヨピヨ。」

手矢的のマイウェイを温泉たまごヒヨコがぶち破った。

「本当に女神教師で良かった~。じゃなきゃ、絶対に温泉でのんびりできないグダグダ斜女神な設定だもんね。」

外野は自分が女神教師であったことを喜んだ。

「滑り込みで女神教師になれて、ラッキー! サマエルは今頃、地獄を見ているんでしょうね。」

値盤は毒の神のサマエルこと昴のことを心配した。

「みんな! 風呂上りはコーヒー牛乳を飲むわよ! 私が奢っちゃう!」

「わ~い! ゴチになります! 愛美露出手お姉さま!」

女神教師たちは温泉を堪能した。


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ロープウェイ乗り場。

「起きろ! みんな! ロープウェイが戻って来たぞ!」

仮眠の昴が戻ってきたロープウェイを確認して、眠っている巧たちを起こそうとする。

「zzz。」

「巧くん・・・zzz。」

「ふわ~もう朝?」

「全く眠れなかった・・・。」

眠っていた4人は半起き半寝だった。

「みんな! しっかり起きてよ! ロープウェイがきたよ! 乗らないと温泉旅館にたどり着かないよ!?」

昴が大声で呼びかける。

「zzz・・・ここはどこ?」

「巧くん・・・あれ? 何をしていたんだろう?」

「ああ!? ロープウェイが出発しちゃう!?」

「睡眠不足で動く気がしない。」

巧たちの寝起きはグダグダなのであった。

「なんなんだ!? こいつらは・・・もう、ヤダ。」

ロープウェイは巧たちがグダグダしている間に出発してしまった。昴は巧たちの寝起きの悪さと自分の境遇の悪さを恨んだ。

「バーン!」

その時だった。男子生徒を乗せずに出発したロープウェイが爆発した。

「なんだ!? 何が起こったんだ!?」

昴は爆破して焼け焦げ地上に落下していくロープウェイを見て、もしも自分が乗っていたら恐怖を感じる。

「僕の寝起きの悪いグダグダが役になったな。」

「さすが! 巧くん!」

巧は得意げに自分の寝起きの悪さを正定する。

「でも変だ。愛美露出手様が修学旅行で、ここまでの破壊行動をするかな?」

「愛美露出手様は、こんな暗殺まがいのことはしないよ! 正々堂々、殺しに来るタイプだよ!」

巧たちは愛美露出手を信頼していた。

「ということは!?」

「刺客だ!?」

巧たちは、ロープウェイ線上にも刺客が放たれていることに気づいた。

「でも!? 刺客の姿はない!?」

「狙撃手だ!? スナイパーが潜んでいるに違いない!? 」

姿なき遠距離攻撃に巧たちは震えあがった。

「ど、どうする!? 遠回りだけど安全な道を選ぶか!?」

「巧くん、それだと先に出発している女子生徒チームに勝てないよ!? 入浴後のコーヒー牛乳がかかっているんだよ!?」

「チームを3つに割けるのはどう? 一つは遠回りで安全な道。もう一つはロープウェイの線上で、スナイパー刺客と戦いながら温泉旅館を目指す。あと一つは女子生徒チームの後を追う。」

碧はコスプレ衣装を縫製するだけでなく、意外と頭脳明晰だった。

「さすが碧。キレキレの作戦だ! それで、いこう!」

「おお!」

男子生徒チームの作戦が決まった。

「では、誰がどこの道に行くかだ。」

「私は巧くんと離れないよ!? 絶対に! 絶対だからね!」

「僕は女子生徒チームの後を追うよ。戦闘したくないからね。」

「俺様は戦いたいから、線上のロープウェイを行くぜ!」

「・・・私は遠回りの安全な道なのか・・・こいつらと一緒にいるよりはストレスが無くていいか。」

こうして三方向からのグダグダ同時攻撃作戦が決まった。

「エイエイオー!」

「みんな! 生きて温泉に入って、ボーイズラブしよう!」

「おお!」

男子生徒チームは分散して、それぞれの道を進むのだった。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


険しい近道。

「刃覇夢徒と瑠詩富亜も大丈夫かな?」

美歌恵流たちは険しい近道を進みながら、進む道を開けてくれた仲間の心配をするのだった。

「お腹空いてきた・・・。何か食べたいな・・・。」

「ゴホゴホ・・・私、病弱なんですが・・・。」

御付きの辺陽藻栖、璃羽威亜紗は空腹と持病で戦力になりそうになかった。

「なら、ここで永遠に眠らせてやろう。」

「誰だ!?」

その時、男が現れた。

「俺の名前は飛鳥。レディエションヒューマン、放射能人間の生徒候補生だ。」

「放射能人間!?」

男は普通の人間に見えるが、放射能に汚染された放射能人間だという。

「ここは辺陽藻栖、璃羽威亜紗。あんたたちに任せた!」

「ええ!? そんな!?」

「ゴホゴホ。死んじゃう!?」

美歌恵流は自分さえ助かれば良いと、腹ペコの辺陽藻栖と病気がちな璃羽威亜紗を見捨てることにした。

「後は任せた!」

そう言うと美歌恵流は温泉旅館を目指して駆けて行った。

「俺の相手は、おまえたち2人か。おもしろい。いいだろう。かかってこい!」

レディエションヒューマンの飛鳥は自分の強さに自信があるの2人が相手でも動じることはなかった。

「なにか食べさせて!?」

「薬を飲む水を下さい!?」

辺陽藻栖、璃羽威亜紗の心の声がグダグダと口から嘆きの叫びとして飛び出していた。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


温泉旅館。

「てやあああああああー!!! よっしゃー! 勝ったー!」

温泉の入浴を終えた愛美露出手たち女神教師は浴衣が開けるほど、必死にピンポン卓球をしていた。

「参りました! さすが愛美露出手お姉さま! 卓球も女神1級の腕前ですね!」

ヨイショにおいて、宛名の右に出る者はいなかった。

「あれ? そういえば尼寺須がいないわね?」

「尼寺須は瀬織津姫と夫婦水入らずで、家族風呂に連行されていきました。」

「そうか。尼寺須が幸せそうで良かった。」

尼寺須が皇后の束縛を幸せと思っていると良いのだが・・・。

「いない尼寺須にも気を配るなんて、愛美露出手お姉さまの愛ある美しい姿に感動しました!」

九兵衛は涙を流しながら猛烈に感動している。

「お土産のポイズン・ひよこはいかがですか?」

「ピヨピヨ。」

手矢的は、あくまでも自分の道を突き進む。

「愛美露出手お姉さま、一つ質問してもいいですか?」

「なんだ? 外野?」

「この調子で行くと、温泉修学旅行編が、この話で終わりそうもないんですが?」

「なんだって!?」

グダグダ書いていると既に7500字を超えている。とてもじゃないが、1話1万字で終わりそうもないのだった。

「まずい!? これは修学旅行編は面白かったけど、その編が終わったら、つまらなくなったと言われる悪循環パターンのサイクルに陥ってしまう!? 字数を稼ぐために完成された過去キャラを大量投入し過ぎたか!? なんとか終わらせなければ!?」

グダグダとしていられない愛美露出手であった。

「大丈夫です、愛美露出手お姉さま。」

「おお! 値盤! 何か良い作があるのか!?」

「そんなに気にしなくても、そんなに読者はいませんから安心して気楽にいきましょう。」

「な~んだ! そうか! 良かった!」

安心していいのか悪いのかというところだが、安心している愛美露出手であった。

「よし! 気を取り直して! 今度はピンポン・トーナメントだ! 優勝報酬はコーヒー牛乳を2本プレゼントだ!」

「おお!」

女神教師たちの慰安旅行が主たる目的なので、生徒たちが苦しんでいても気にしないで、温泉旅館の王道である、グダグダ卓球をするのであった。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


険しい近道で女子生徒チームをストーカー中の碧。

「な、なんだ!? この大きな足跡は!?」

碧は地面に大きな足跡があることに気づき恐怖する。

「あれは!? 女性生徒チームの刃覇夢徒さん!?」

大きな足跡の中に、踏んずけられたであろう刃覇夢徒が地面にめり込んでいた。

「あっちは!? 刺客なのか!?」

大きな足跡の中に、生徒候補生の刺客のライも地面にめり込んでいた。

「いったい何が起こったというんだ!?」

碧には何が起こったのか理解できなかった。

「まあ、いいや。先を急ごう。」

碧は地面にめり込んでいた刃覇夢徒を助けることなく、先を急いだ。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


遠回りだけど安全な道を行く昴。

「・・・おい。どうして遠回りなのに日本を離れなければいけないんだ!?」

昴は船の上にいた。船は出航して隣の韓国を目指すらしい。

「遠回りは、本当に世界一周させる気なんだな・・・。」

その通り。グダグダ斜めな展開は決して期待を裏切らないのであった。

「ポー! ポー!」

船の汽笛だけが海上で響いていた。

「・・・私は、いつになったら日本に帰ってくることができるのだろう・・・。」

これなら巧たちと一緒の方がマシだと思った昴は遠くの地平線を見て黄昏手いた。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


線上のロープウェイを行く巧、望、渉。

「あれ? スナイパーが出てこないな?」

「巧くんに恐れをなしたんだよ。」

「俺様が相手をしてやる! 出て来いスナイパーめ!」

3人は恐る恐るロープウェイの直線距離を進んで行く。

「でも、本当に出てこないね、刺客。」

説明しよう。なぜスナイパー刺客が出てこないのか? それは1話完結に拘る愛美露出手が刺客を下がらせたからである。

「慎重に進んで行こう!」

「おお!」

そうとは知らない巧たちは、ゆっくり進んでしまうのであった。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


温泉旅館。

「乾杯!」

広間で渋谷塚高校の温泉修学旅行のお食事タイムが始まった。

「ビールはおいしいな! 女神教師で本当に良かった!」

女神教師たちはビールを飲んでいる。

「乾杯!」

「おまえはビールはダメだぞ!? オレンジジュースにしなさい!」

「はい・・・。」

なんと! 温泉旅館にたどり着いた第1号は慈豆だった。彼女は空を飛んでいて、ライの9竜破で迎撃された。しかし風に流されて不時着したのが温泉旅館であった。まさにミラクル!

「佐藤さくら! ただいま参上!」

宴会場に佐藤さくらが2着で現れた。

「おお! よくたどり着いた! 飲め! 飲め!」

女神教師たちは佐藤さくらにオレンジジュースを進める。

「はい! 佐藤さくら、いただきます! ゴクゴク! ブハー!」

佐藤さくらはオレンジジュースを一気に飲み干す。

「おいしい!」

説明しよう。刃覇夢徒と一緒にライと戦うことになった佐藤さくらは、巨大ロボット化して、敵のライと味方の刃覇夢徒を踏んづけて勝ったのであった。それから瑠詩富亜、秋葉原アリス、辺陽藻栖、璃羽威亜紗、飛鳥、とどめに美歌恵流を踏んづけてペッタンコにして温泉旅館にたどり着いたのだった。

「それにしても刺客も下がらせたのに、化身たちはなぜ来ないんだ?」

少し酔いが回って来た愛美露出手には、望たちが来ないことが不思議だった。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


ロープウェイの線上。

「ああ!? 背霊寝先生とナナメ!?」

「巧、望、渉の3馬鹿トリオ!?」

巧たちは闇に葬られた背霊寝と番犬のナナメに出会った。

「どうしてこんな所にいるんですか?」

「私にも分からないんだ!? 突然、闇の中に落ちたと思ったら、こんな所にいるんだ。」

「ワン。」

背霊寝とナナメは迷子の子猫ちゃんだった。

「そうだ!? この辺りに愛美露出手様が放ったスナイパーの刺客がいますよ!?」

「なんだって!?」

「気を付けて下さい! どこから狙撃されるか分かりませんからね!」

「分かった!」

「ワン!」

四方八方を警戒する慎重な巧たちと背霊寝は、グダグダしているので、永遠に温泉旅館委はたどり着けないのだった。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


遠回りだけど安全な道。

「一か国目の韓国に着きました! これからは特別番組! 昴の世界一周するまで戻れませんをお送りします!」

昴は自分の運の無さを前向きに考え、新コーナーを始めた。人気が出れば1話に2度くらい、昴が登場できるだろう。

「今後の展開にご期待ください! バイバイ!」

昴は尺の短さも理解した大人の対応だった。


グダグダ(⋈◍>◡<◍)。✧♡


温泉旅館。

「お世話になりました! ありがとうございました!」

「また来てね!」

女神教師たちと生徒2名は女将役の瀬織津姫に別れの挨拶をした。

「温泉も料理も最高だったな!」

愛美露出手も楽しい修学旅行にご満悦だった。

「愛美露出手お姉さま! また温泉に行きたいですね!」

「・・・私は仮病で休みます。」

「まあ、尼寺須には災難でしたね。」

「おまえの名前はポイズン・ひよこを略して、ポイぴよにしよう。」

「ピヨピヨ。」

「ああ~、ついに手矢的がヒヨコを飼いだしたよ。」

「サマエルの昴は来なかったわね? いったいどこで道草をしているのかしら?」

昴は韓国で道草をしていた。

「よし! 全員! 渋谷塚に帰るぞ!」

「おお!」

こうして楽しい修学旅行は無事に!? グダグダと終わったのであった。


つづく。

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