なんで東大生は「一応」と付けるのか

 そんなタイトルの本が昔あったよね。(読んだことはないけど。)


 もし知り合いに東大生がいたら観察してみるといいよ。

 大学名を聞かれたとき、「、東大です」って言うから。ほぼ間違いなく。


 この理由について、学生のときの気持ちを振り返りながら、ちょっと考えてみた。


 まず思い付いたのは、予防線。

 東大って答えると、すごいすごいって言われてしまう。でも、そんな期待されても困ってしまう。

 だからあらかじめ「一応、東大です(けど、受験を頑張っただけで、他に何かできるってわけじゃありません)」って予防線を張ってるのかもしれない。


 もう一つは、緩衝材として。

 ただ「東大です」って言ってしまうと、なんだか言葉が強いように思えてしまう。

 そう思うこと自体が若干な気もするけど、とにかくインパクトを弱めるために「一応」と付け足す。


 どうだろうか。

 もちろん個人差はあれど、大きくは間違っていないと思う。



 この「一応」という妙な前置き、考えてみれば卒業してからはほとんど言ってない。

 社会人になって出身大学名を聞かれることなんて、せいぜい飲み会のときくらいなものだけど、もし聞かれたとしても普通に「東京大学です」と言うようになった。(「東大」と略すこともあまりなくなった。)

 社会に出て、学歴よりも仕事内容の方が重要視されるようになって、変に大学名を意識することがなくなったからかもしれない。


 さて、これだけで終わらせてしまうと、ただの筆者のどうでもいい考察で終わってしまう。

 なので、差し出がましいかもしれないけれど、東大生から「一応、東大です」と言われた際の返答の仕方について考えてみた。

 もし落としたい東大生がいたときは、参考にしていただければ。(果たしてそんな需要があるのだろうか……。)


 ①「頭が良いんですね」

 そう言われて喜ぶ人もいるかもしれないけれど、多くの東大生はきっと答えに困る。

 肯定も否定もしづらいし、なによりきっとこう思っている。

「違うよ! 努力したんだよ!」と。

 もし頭が良さそうに見えたとしても、それはきっと基本的な勉強の仕方を身に付けたから、それを応用してるだけ。


 ②「頑張ったんですね」

 これは結構嬉しい。自分の努力を認められるのは、やっぱり嬉しいもの。

 誰だって、自分の努力を“才能”の一言で片付けられたらイヤでしょ?

 ただ、言い方次第では上から目線になってしまうので注意が必要。めんどくさいね。


 ③「どんな研究をしてる(したい)んですか?」

 これ。これが一番話が弾む。たぶん。(もし駄目でもクレームは受け付けません。)

 もし1〜2年生だとしても、進振しんふりの話ができるし、3〜4年生なら卒業論文/卒業研究の話ができる。

 人間、自分が好きなことを語れる場っていうのを求めているのかもしれない。(基本的にオタクみたいなものだと思ってください。)



 さて、東大および東大生の話をいろいろ書いてきたけれど、そろそろおしまい(ネタ切れ)です。

 あとは最後の「あとがき」くらいですが、よろしければもう少しだけお付き合いくださいませ。

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