第2話 転移
「つまりここには過去26回ダンジョンが出来て26回滅んだってことか?」
ここ絶対無理だろ、何で滅んだのか知らないけど。
一応、ほんとに一応、仮でダンジョン作った場合どうなるかやってみよう。
「コアよ、我等の住処を顕現せよ(仮で)」
…ダンジョンクリエイター起動・・・・・・・・・・・・・・・Ver.8.00.00.0.0
(ダンジョンクリエイター????しかもバージョンあってこの0の並びよう…不安だ)
何処から来る不安なのか全く説明で気無いが物凄く不安だ。
目の前に神の奇跡か立体映像が浮かぶ。
現有ダンジョンポイント(DP)20000DP
ダンジョンサイズ:0
モンスタースポナー:0
指揮個体及び特殊個体:0
…なんだこれ。何のゲーム?
(ゲーム?いかん頭痛が…集中集中)
ダンジョンサイズを適当に上げていくといかにもダンジョンな通路と部屋の組み合わせが浮かぶ。しかも地上、地下と切り替え出来る上に詳細設定も出来る様だ。
「えっと、モンスタースポナーは…」
うわ…スポナーだけで何種類あるんだ。自分のイメージで自作もできるのね、しないけど、あくまでお試しの仮設置だし。
スポナーから排出されるモンスター調べてすぐ閉じた。
何千とある上に各モンスターにレベルや装備も設定出来るらしい。
うん、後回し。
指揮個体及び特殊個体も同様だった。
はい、また今度。
結局何も決めずに一旦終了、DPは2万のまま。
『初期の設定は変更出来ません、よろしいですか?』
うええ、なにこれ。何か聞かれてる、ダンジョンって後から追加とか出来るんだよね?
終了をキャンセルしてよく判らんダンジョンクリエイターの仕様を感じる。
文字で読まなくていいのは楽だが、頭の中に説明書を放り込まれるのも変な感じだな。
(説明書…くそ、何かにつけて引っかかるな)
仕様をしっかり把握した結果、問題なしと判断。
今度こそナントカクリエイター終了。
『ダンジョンクリエイターを終了します。コアの設置場所に十分注意しましょう』
わかってるよ。最初に杖を置いた場所にダンジョンコアが出るんだろ、ダンジョン機能を使わないなら杖に戻せるし持ち運びも出来るから問題なし。
ダンジョン運営…思ったよりずっと面倒くさ…もとい深遠なるものだった。
しかもダンジョン候補地は何度もダンジョンの潰えた悪い意味での『実績』がある。
「これは現地を一度見てみないとだめだな」
後他のダンジョンがどんな風に可動しているのかも一度見てみたい。
一度創造主様に頼んでみるか。
「とりあえず状況を確認しよう。ステータスオープン」
【名前】 ケイノス
【種族】ヒューム種 /ヒューム
【レベル】1 /100
【HP】100
【MP】100
【攻撃力】10
【防御力】10
・・・・・
【スキル】転移 神域転移 DP転換1%
え~~~、俺ってヒューム種だったのか!創造主様はヒューム種の抑制が云々って言ってたのに何で他の種族にしなかったんだろ?後ステータスが適当過ぎる…。レベルも1か、DP転換は?ダンジョンで得た魂の1%を経験値に転換…か。これって普通に経験値稼ぐことが出来ないとか?あ、いや普通に経験値稼ぐ事も出来るのね。
ふむ、装備は
ダンジョンコア(杖)
ローブ
「え?これだけ?」
現金もないの?ん~~~~~これじゃあ他のダンジョン経営調べに行くにも不安があるな、仕方ない。
現地行ってみるか。
銀の皿の上に手を翳して目を閉じる。
「座標、大陸中央森、転移!」
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