第9話

「マッスル、ここは俺に任せろ。こんな奴ら一瞬で蹴散らしてやる」

「舐められたものよ。だが我々は2人で闘う!」

「フッ。好きにするが良い。そんなんだから貴様らは悪党なのだ」

「ぬかせ!」

 二本の槍がゼロをおそう!!


 はっ!

 ココナは目を覚ました。薬か何かで眠らされていたようだ。

「んっ!んんっ!腕が、動かない!何なの!これは」

 そう、ココナは手足を縛られていた。両手はバンザイの様に上に上げられ、両足は少し開いてM字状になり、少し仰向けになっている。

「気がついたのか」

 そこにいたのはナリムラ。産まれたての姿で立ち尽くしている。

「何!あなた、何なの!?」

「こんな可愛い少女、ハガ兄にはもったいなくてね。俺が先に頂く事にするのさ」

「頂く?訳のわからない事言ってないでこれほどいて!」

 まだ幼いココナには理解もできなかった。急げマッスル!急げゼロ!ココナが危ない!


 その時マッスル達はまだ闘っていた。ゼロは卑怯な2人相手に少し苦戦を強いられる。

 あまりよくないな、アレをやるしかないのか!?そう考えている時横を何かが通り過ぎた気がした。早すぎて風が後から吹く。そうマッスルだ。あまりにも手間取っていた為加勢に入ったのだ。ゼロプライド?知ったことではない、今はそらよりもココナの方がずっと大事だ。

「そうだった、すまないマッスル」

「なんだぁ貴様ぁ手を出さねえフリしながらヤッパリ出すってかあ?」

「キャハハ。とんだ嘘つき筋肉だなあ!」

 ズシャアッ!片割れの最期の声だった。声と呼んで良いのかわからない。マッスルの拳が顔面を抜けたとき、喉から出た音だからである。首から上は何処かに消滅した。

「な、なにぃーー!」

 ゆっくりとマッスルが近づいてくる。

 じり、じり。

 覚悟を決め槍を振りかぶった時、そいつは既に死んでいた。

 マッスルの回し蹴りの衝撃は体を上下に分離させた。

 ベチっと地に堕ちる。

「くはっ!ふっ俺がやられるとはな。天晴!だが貴様らはハガ兄には辿り着けぬ!此処には居ないのだからなぁ!ハハハハハア」

「何!?どういう事だ!?」

 ゼロが尋ねるが、既に息絶えていた。

「マッスル!とりあえず建物の中を探すぞ!」

 マッスルはそっと頷く。


「いやっ!」

 ココナの服が剥かれた。

「その内に喜び感謝するだろう、この月連の依代となりその身を捧げれる事にな」

「つ、月連?」

「俺のことさ、俺はね、月連の生まれ変わりなんだよ」

「何を…言ってるの?」

 そう言うとそそり立ったモノの先端にツバを塗る。

 滑りを良くさせる為だ。ココナは何がなされるのか本能的に理解した。

「嫌っ。マッスル…ひぐっ」

「あの肉ダルマは此処には来ないだろう、諦めるんだ…な」

 ナリムラはココナの幼い秘部に手を伸ばす。

 まだ発達しきっていない無毛のスジをなでる。

 ビクっとしてヒイっともらす。ココナを恐怖が襲う。

「怖がることはない、俺はお前の胎の中で転生するだけの事。これは儀式なのだ」

 ゆっくりと濡れた先がココナに押し当てられた。

「ひんっ…!やめて、お願い!そんなの入らないよ!やめて…!」

 ココナの悲願は虚しくナリムラは腰を深く押しつけてくる。

 メチっ!メチメチっ!

「ああああああっ!いたいっ!いたいよぉ!」

 乾ききったココナにナリムラの化身がめり込んでいく、それは痛みを伴って。

「どうだ?これが…結合!」

「はぁっはあっ。い、い…いたいっ!マッスル…」

 ココナの純潔の血が滴りポタポタと床に堕ちる。

「ああっ!良い!気持ち良いよ!最高の締めつけだっ!こんな快楽を伴う転生があろうかっ!?最高だよ!」

 ナリムラはココナに構わず腰を振る、徐々に激しく。

 初めは乾いてココナの内側を引っ張っていたが血が潤滑油になりナリムラの快楽を増していく。

 ヌチョっ!ヌチョっ!

 ココナは声を押し殺して泣いた。

 ここで泣いてはいけない!この男に屈してはいけないと、彼女なりの抵抗だった。

「我慢しなくてもいい…っ!どうだ?気持ちよくなってきただろう?」

「キモチ…ヨク…ナンカ……ナイ!!」

「ふん、可愛げのないガキだな」

 ココナの態度はナリムラをイラつかせる。

 ナリムラはココナの腹を殴った。

 ズンッ!

「ぐぇっ!」

 痛みという痛みがココナを襲う!下半身は痛みで麻痺し、知らず痙攣をしている。その痙攣はナリムラを更に締めつける、それはオンナの本能なのか。

「おおっ!締まりが増すとは…!ああっもう、出そうだ!」

 ジュルッ!ジュルッ!ナリムラの化身から精の汁が噴出される。それはナリムラの、月連の精神を宿し次なる躰を求め飛立つ種子!

「熱いっ!お腹が熱いっ!」

 高速のピストンは摩擦を生み熱エネルギーになり種子に熱を含ませる。ココナは熱をカラダで受け止める、注ぎ込まれたナリムラのそれはココナの腹を満たし、溢れてブビュっと少しずつ結合部分から吹き出す。

 こうしてココナは女になり、男の味を覚える。初めてが好きな男ではないのはいつの時代も変わらないもの。

 彼女は未だ理解が追いつかない、これが犯されたと言うことは本能で感じ取り、涙が止まらないまま放心する。そして気を失う。

 ナリムラは果てたと同時に息を引き取った。精神はココナの卵子に結びつき転生は完了している。ここにあるのはナリムラだった肉の殻。動かなくなったナリムラはココナに覆いかぶさるように倒れかかる。

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