第24話「備前の基本、それは土と火」

至高のワインか……。

まずは資金集めをしたいところだが、どうしよう


「なあユーザン、至高のメニューには金かかるんじゃないか?」


「そげな心配はいらないだ。このユーザンが必要だといえば、帝国新聞がいくらでも出してくれるだ」

 そうなのか、それはうらやましいなあ。


「それよりこげな素晴らしい土があるのだから、食器も作りてーなー」

ユーザンはさらに手を広げたいようだ。

……うん?

「よく考えたら、俺の体はどうなるんだ。その土って俺自身なんだよな?」

 俺は慌てた、俺を舞台にワインのブドウを作ってる間、全く身動き取れないじゃないか。ましてや食器にされた日には、体の一部が失われるのではないか!


「そんなの知ったことじゃねーな、おらは良い料理さえ作れればそれでいいだ。芸術には犠牲がつきものだぁ!」

「くっ、そんな要求には従えねー。やはり、ユーザンにはついていけねーよ」

 こんな自分勝手な奴だとは思わなかったぜ。


「なんだべ、そんなことは許さねーぞ」

 すると、ユーザンの体が見る見るうちに変化していく。

 

 そのとき俺が見たものとは?

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