第12話「人面犬」「犬鳴村」

人面犬


人間の顔、しかも中年男性の顔をした犬で、深夜もしくは早朝にゴミを漁っているのが目撃される。


また高速道路でものすごいスピードで走っているのが目撃されたり、この人面犬に噛まれると噛まれた人も人面犬になってしまうという。


また話かけると「ほっといてくれ」と哀愁漂う返事を返してくれる。


この噂は、1989年から1990年にかけて、主に小中学生の間でマスメディアを介して広まった。

その「目撃例」は、大別して以下の2種類に分かれる。

深夜の高速道路で、車に時速100キロメートルのスピードで追いすがり、追い抜かれた車は事故を起こす


繁華街でゴミ箱を漁っており、店員や通行人が声を掛けると、「ほっといてくれ」と言い返して立ち去る。


特徴


顔が中年男子

6メートル以上ジャンプをする

口が悪い




犬鳴村


有名心霊スポットの犬鳴峠の近くには犬鳴村と呼ばれる隠れ里があるという。


その隠れ里へ行く道には看板があり、「ここでは日本国憲法は適用されません」と書かれてあるらしく、そこでは独自のコミュニティーが形成されており、外部の者が近づくと殺されてしまう。


伝説」には諸説あるが、概ね以下の内容である。


1 日本の行政記録や地図から完全に抹消されている。


2 村の入り口に「この先、日本国憲法は適用されません」という看板がある。


3 江戸時代以前より、激しい差別を受けてきたため、村人は外部との交流を一切拒み、自給自足の生活をしている。近親交配が続いているとされる場合も。


4 入り口から少し進んだところに広場があり、ボロボロのセダンが置いてある。またその先にある小屋には、骸が山積みにされている。


5 旧道の犬鳴トンネルには柵があり、乗り越えたところに紐と缶の仕掛けが施されていて、引っ掛かると大きな音が鳴り、斧を持った村人が駆けつける。「村人は異常に足が速い」と続く場合も。


6 全てのメーカーの携帯電話が「圏外」となり使用不能。また近くのコンビニエンスストアにある公衆電話は警察に通じない。


7 若いカップルが面白半分で犬鳴村に入り、惨殺された。

先述の犬鳴トンネルでの殺人事件の骸を村の住人が引き取った

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