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ぐっ、と指先に力を込める。細い首筋に喰い込む自分のそれは、なんとも言えないほどに暴力的だ。
表情を眺める。……これは、恍惚、か?
首を絞められて、息も絶え絶えになりながら、それでも微笑んでいるのか。
……いい。すごくいいよ。
こんな素晴らしいものに、これ以降出逢える保証はあるか。
ない。
なら、こんなところで手放してなるものか。
指先の力を抜く。途端に酸素を取り込み咳き込むそれを見下ろす。
「な、んで、」
「まだだよ」
「、で、も、」
「まだだ」
息を飲んだその表情もとてもいい。
「は、い……」
まだ殺さない。
もっと魅せて。魅せ尽くして。
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