Episode 設定資料_歴史
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*注意1 現時点で本編に明かされている内容のみを記入します。
*注意2 本編の進行によって記述内容が変更します。
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出展:中・西方域史学大全別表八十七
(朱書きにて)
本別表の記述は史学的に考察を尽くされたとは言い難い。
故に本書を手に取る諸君は、あくまで参考として本書に
接されたい。
アーシラ歴498年 記アズモルン・シナーパス
アルシリア大学史学研究院・主幹
【前史時代】
神代期・上古時代
この世界を形作ったこの時代の詳細を示す史跡は存在しない。しかし時代を
下り、中古期以降の前史遺跡には幾つかの原始的な精霊信仰の痕跡が見られる。
また、古い地層からは極稀にこの時代の遺物と思しき土器や金属片が見つかる
ことがある。しかし、体系的な研究は未着手である。
(何者かによる落書き)
主上の創造主は高らかに宣言する。
この宙には上と下が有るべし、奥行きと重さを持つべし。かくしてそうなった。
この宙は闇と光に交互に満たされるべし。かくしてそうなった。
この宙に人が満ち、様々な生き物の上に立つべし。かくしてそうなった。
この宙を満たす気(エーテル?)は応気(魔力?)と循環するべし。かくして
そうなった。
この宙のすべては、創造主にひれ伏すべし。かくしてそうなった。
史実はアフラ経典に記されている。経典を読むべし。アフラ神を信じるべし。
(落書き終わり)
【中古期】
この時期は現在から凡そ二千年程度溯ると思われる。考古学や史学の視点とはことなる、地質学の観点から、出土品を得られた土地の地形、特に崖や岩山の風化具合によって、そのように算出された。
【ローディルス帝国期】
アーシラ歴元前1162年―アーシラ歴元年
ローディルス帝国に関する史学的な区分けは、史学を志す学生諸君にも馴染みが深いだろう。ローディルス帝国期は前史時代に含まれる「黎明期」有史時代の先駆けである「中世期」そして、大崩壊を契機とする「帝国末期」に分類されている。
特に現象不詳の「大崩壊」という出来事をローディルス帝国歴九五三年と記したニベアス島出土、二ベル書簡(別添資料十七*但し写本)を元に算出されるローディルス帝国期は、帝国期一一六二年を以ってアーシラ歴元年とするのが一般的である。
但し、ローディルス帝国の黎明期は中古期と繋がっており詳細は極めて不明確である。筆者の個人的意見とすれば、中古期からローディルス帝国期への移行は歴史的連続性と史学的線形性を有していいない「断絶期」が存在すると考える。何れにせよ後学の同志による解明を期待する。
【ローディルス帝国末期】
ローディルス帝国953年―1162年(アーシラ歴元前209年―アーシラ歴元年)
二百年続いたローディルス帝国末期を以って第一混乱期と評する史学者は多い。筆者もその立場だ。この時期に成立した国家で現在も残っている者は最西方のユパ王国と東方辺境のシン王国である。また、北氷洋沿岸域のリーザリオンもこの時期に建国されたと伝わるが、既に同国は北方諸国同盟の一角、アルヴィンユングにより滅ぼされており、その詳細を辿る術はない。
更にこの時期、中原に出現した大国アーシラ帝国は東方・西方辺境を従え次なる帝国を名乗ることになる。
【アーシラ帝国帝政期】
アーシラ歴元年―280年
アーシラ帝国開祖アルシリオン一世の祖父に当たる高祖セラシオンが龍山山脈の頂きで創造主の使者光翼使プルイーマと邂逅する。六神教の根源となる教えを受けた高祖セラシオンが作った六神教団(アーシラ歴元前48年―)の助力を受け、アルシリオンは中原の中心アルシリアを首都とするアーシラ帝国を興した。その後アーシラ帝国は七代続き、西進、東伐、北制、南攻を繰り返す。更に帝政期末期には亜人族排斥運動が勃発し、エルフやドワーフは東西辺境域へ移住を余儀なくされた。
【戦国期】
アーシラ歴280年―484年
アルシリア帝国七代皇帝エキゾナス二世の急逝に端を発した後継争いは、軍事的膨張を続けたアルシリア帝国の内部の不安定さを反映すると、帝国を一気に崩壊へと導いた。
(本章第三章アルシリア帝政末期を参照されたし)
結果、中原地方を中心とした地域一帯が、戦国期(又は第二混乱期)へと突入する。一方東方辺境、西方辺境は各地に置いた鎮守府が分離独立することとなる。西方コルサス王国や東方三大国は有名である。
中原地方を中心として群雄割拠の様相をていしたが、我が祖国ロ・アーシラが484年帝都アルシリアにて帝政継承の宣言を成した事により、史学会は一致してこれ以降を「第二アーシラ帝国期」と呼称するものである。
以下近年の出来事を時系列的に列挙する。
アーシラ歴279年 エキゾナス二世急逝
アーシラ歴280年 コルサス王国成立
アーシラ歴282年 亜人種大排斥発生(第三章アーシラ帝国末期:補記参照)
アーシラ歴292年 ポルムズ三国群立
アーシラ歴295年 リムルベート王国成立(第五章西方辺境国を参照のこと)
アーシラ歴328年 ニベアス・カルアニス同盟成立(二島通商同盟)
アーシラ歴340年 第一次オーチェンカスク・ベート戦争勃発
同年オーチェンカスク・リオン公国滅亡
アーシラ歴353年 オーバリオン王国成立(第五章西方辺境国を参照のこと)
アーシラ歴382年 第二次オーチェンカスク・ベート戦争勃発
アーシラ歴385年 第二次オーチェンカスク・ベート戦争終結
アーシラ歴402年 二島通商同盟にインバフィルが参加(三都市互恵同盟)
アーシラ歴414年 オーチェンカスク大公国内戦ぼっ発
アーシラ歴418年 東方ヴァースケルド、西進を開始
アーシラ歴429年 中原北部小都市ローサにてヴァースケルド軍敗北
アフラ教と小都市ローサの台頭(第四章ロ・アーシラ参照)
アーシラ歴445年 オーチェンカスク大公国内戦終結
アーシラ歴446年 ローサが帝都アルシリアを占領(第四章ロ・アーシラ参照)
アーシラ歴458年 三都市互恵同盟に南方チャプデインが参加
以後「四都市連合」を名乗る。
アーシラ歴473年 ベート・コルサス戦争勃発
アーシラ歴474年 ベート・コルサス戦争終結、コルサス東部がベートへ編入
アーシラ歴475年 北方小国リーザリオン滅亡、アルヴィンユング・ユパ緩衝地帯へ
同年 コルサス王国内戦ぼっ発
アーシラ歴484年 ロ・アーシラ(アーシラ第二帝国)成立(第四章参照)
アルシリアにアフラ大聖堂建設開始
アーシラ歴485年 リムルベート領ノーバラプール政治的独立宣言発布
アーシラ歴490年 ロ・アーシラ、ニベアス島へ侵攻(ニベアス事変)
アーシラ歴491年 ニベアス事変終結
アーシラ歴493年 ロ・アーシラ・ニベアス講和条約発効
アーシラ歴494年 リムルベートにてクーデター事件(?)発生
アーシラ歴496年 西方オーバリオン・四都市連合通商協定発効
アーシラ歴497年 コルサス王国(王弟派)四都市連合との同盟を発布
上記は主たる事件の時系列である。
いみじくも史学者諸兄が言うように、現在は第二混乱期の終局場面に在ると思われる。嘗てのアーシラ帝国帝政期のように、人々の生活が安らぎ、文化学術の発展に人々の耳目注目が集まる時代が再び訪れることを切に願う。
(記:アズモルン・シナーパス アルシリア大学史学研究院・主幹)
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