第20話「魔法の起源」
―――竜胆白は知る事になる―――
「魔法の起源、それは諸説ある。一応僕が聞いたのを話す事にするよ。」
この世界では栄えていない科学、その起源は明らか。
前の世界の人間は考えた。その結果世界の秘密を解き明かしていった。
世界が何で構成されているのか、どのようにすれば物質がどうなるのか。
身の回りに起きる事はほとんどが解明されている。
科学の原点は目の前の謎への探究心、それこそが科学の原点だろう。
「魔法と言うのは、世界に干渉、変革ができる力の事を言う。初め魔法が使えたのは魔属、妖精属、龍族。元々人間が住む世界とその他の者が住む世界は分かられていたが、元々他の種族に比べ軟弱であった人々が世界を変える力を神に望んだ時に、他の者達と人類を分ける境界線を消去する事を条件に人々は魔法を使う事ができるようになった。これが魔法と人々が使えるようになった理由だね。」
恐らくだが、人類がもしここで神頼みをしなければ元いた世界でも同じ様に魔法が使えたのだろうか。世界の摂理を曲げられる者には世界の摂理を理解する必要がない。それがこの世界が発展しない理由だろう。
「魔法自体の事はここまでで、ここからは今ある国、そして僕とアリア姫についての話をしよう。その後人類は大きな問題に直面する。他の種族は戦争を行っていた。境界線が絶たれてしまい人類もこの戦争に参加するしか無かった。」
魔法を使う他種族との戦争。誰も辿り付けなかった場所にあった国が繋がる様になれば、元の世界でも戦争に巻き込まれるのは明らかだろう。
「その戦争は魔族が他の種族の領土を侵略しようとした為勃発した戦争。人類は魔法を使いこなす魔物になす術は無かった。しかし、魔族も他の種族に手一杯で軟弱な人類は後回しにされた。その間に人類は他の種族に魔法を教わり、戦う準備ができた。」
弱い所から潰して行くのは基本だ。弱い者は強くなるから、まだ芽のうちに消しておくべきだろう。
「そして、後に白き光の勇者。そう呼ばれる人間が現れる。その勇者の使える魔法は逆に一つと呼ばれていて、彼自身『
もしそれがそうならば、俺がこの世界に来た経緯に似ている様な気がする。
つまり、その白き光の勇者が存在するとしても全く違和感はない。逆にそれを否定するという事は自分を否定する事にも似ている。
だがしかし、それは俺には知りようがない事であるのもまた確かな事だろう。
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