Love don't die


 うちのエンゲル係数の高さと言ったら、ちょっと異常なほどだ。

 こまめに家計簿なんてつけているわけではないが、大まかな記録はとってある。家賃、光熱費、食費は一応折半ということになってはいるが、収入の多い俺の方がいくらか多めに出している。

 料理が好きで、ストレス解消で、趣味でもある俺と、その料理を食うのが生きがいみたいなお前なら、仕方がないのかもしれない、とは思う。

 しかし、一般に20パーセントほどを平均としたら、うちのエンゲル係数は完全に生活水準の低さを露呈している。外食ばかりの一人暮らしだって、30パーセントを超えることはあるまい。

 先月の係数は35パーセント。

 ──あまりにも、ひどい。

 俺は背後のソファでぽりぽりとしょうゆせんべいを食べているお前を振り返る。

「何?」

 きょとんとして首を傾げたその仕草に頬を緩めている場合ではない。

「今月は、食費を減らす」

「はい?」

 何を馬鹿なことを、という顔をされた。いや、どっちが馬鹿なんだ?

「作りすぎだ。そして食いすぎだ」

 ひと月の生活費の額を部門ごとに列挙しているノートの食費の部分を、俺は指差す。

「へー、こんなにかかってるんだー」

 まるで感心するように言ったお前が、ぱりん、とせんべいをかじる。これは自分の小遣いから購入したものだから、食費には換算されてはいないはずだ。

 ──もしかして、下手したらお前のエンゲル係数は、50パーセントを超えるんじゃないのか?

 冗談でそう考えて笑おうとしたけれど、あながち否定できないと気付いて、その笑いが引きつった。せんべいだって、突き詰めてみれば米である。食費計上してもいいくらいだ。

「少し控えた方がいいな」

「──いいけど、あんたは料理作らないでいられるの?」

「う」

 痛いところを衝かれた。そう、俺は料理が好きで、ストレス解消で、趣味でもあるのだ。おまけに、毎度毎度満面の笑みでおいしいおいしいと食い尽くしていくお前のせいで、お前のその顔を見たいがために余計に頑張って作ってしまう。

 ──負のスパイラルを見た。

 俺は頭を抱え込む。

 別に生活に困っているわけじゃない。全収入に対しての係数ではなく、あくまで2人が出す生活費に対しての係数だ。お互いちゃんと多少なりとも貯金もしてるし、自由になるお金もきちんとある。ただ、それでも食費だけが馬鹿みたいにかさんでいるのは紛れもない事実だ。

「別にいいんじゃない? 俺たち、あんまりデートしたりしないし、お金かかんないじゃん」

 お互いにインドア派な俺たちは、基本室内でごろごろしてばかりだ。男同士、手をつないでデートスポットというわけにもいかないし、たまに外へ出てもふらふらと散歩くらいで切り上げる。旅行でも行こうか、などと計画を立ててはみるが、未だ実行には移していない。

 結局俺たちがデートと呼べるようなものは、外で飯を食うくらいだ。まあ、2人で出かけることはあっても、ほとんど金がかからないというのもうなずける。

 しかし、デート、ねえ。

 そんな単語を久しぶりに聞いたような気がする。

「たまには行くか、デート」

 俺の言葉に、お前が加えていたせんべいをぽろりと落とした。

「──え?」

 すごく驚いた顔をして、そのままフリーズ。その顔がどんどん赤くなる。

「何で赤くなるんだよ」

「だ、だって──え? 本気で?」

「そりゃ、たまには」

「ええ、えー?」

 両手で顔を抑えて、お前が声を上げる。

「嫌なら別に──」

「行きたい」

 がばっと身を乗り出して、言った。あまりに必死に食い気味に言ったので、俺はおかしくなって、はは、と笑った。

 何だこいつ、めちゃくちゃかわいい。

「どこ行く?」

「うーん、えーっと、考える」

「そうか」

 俺がまた笑うと、お前がソファから勢いよく飛び降りて、俺の背中にくっついた。後ろからぎゅうぎゅうと抱きついてくる。

「行き先、考えておけよ」

 俺の左肩に乗っかった頭を、俺は右手で撫でてやる。

 こんなに喜ばれるとは思わなかった。なんだか意外な気がして、俺はもう一度、笑った。


 とにかくエンゲル係数である。

 デスクでパソコンと向き合っていた俺は、試しにググってみた。やはり二人暮らしの平均は22パーセントほど。うちの係数は馬鹿みたいに高い。

 うーん、とうなっていたら、同僚がそれを覗き込んで、

「何やってんだよ。懐かしいな、エンゲル係数」

「俺も最近までは忘れてたよ、こんな言葉」

「何でまた」

「……うちの食費が異常に高くて」

「お前、そんなに大食いだっけ?」

 呆れたような顔をされた。

 俺自身はたいして食わない。どちらかというと酒の代金がかさんでいる。

「やっぱ作りすぎか、料理」

「あー、好きなんだっけ、料理」

 それを聞きつけた、斜め前の席の俺の後輩でもある部下が、ぴょこんと犬耳を立てた──ように見えた。実際は椅子から立ち上がって、目を輝かせただけである。

「先輩の料理、めちゃくちゃおいしいです!」

「あれ、お前食ったことあんの?」

 同僚に訊ねられ、部下はにこりと笑った。

「一度泊めてもらったときに、朝食ごちそうになりました! 和食、最高っす!」

「お前は食いすぎだ。飯、何杯食ったよ」

「3杯です!」

 同僚が、その答えにははは、と笑う。

「そんなにうまいのかよ」

「はい!」

「へーえ、今度俺も食いに行こうかな」

「俺も行きたいです!」

 あー、何かこいつ、余計なこと言いそうだな。俺は不安になりながらもなるべく口を挟まないように成り行きを見守る。というかこいつ、何ですべての言葉にエクスクラメーションマークつくくらいの勢いで喋ってるんだ?

「来るな。そうでなくとも食費かかり過ぎって話してんだろうが」

「払うぞ、代金」

「…………」

 一瞬、うなずきそうになった自分を、なんとか抑えた。別に金に困っているわけじゃない。

「つーかさ、和食とか食いたいわ。前の彼女、洋食しか作ってくれなくてさ。パスタとグラタンとハンバーグとカレーとシチューが順繰りに出てくるだけだった」

「かわいいじゃん」

「白飯と味噌汁はどこにあるんだよ」

「自分で作れよ」

「作ったら、死ぬほど不味かった」

 ジャーにお任せの白飯と、沸かした湯に顆粒だしと味噌を溶かしこむだけの味噌汁が、どうしたら不味く出来上がるのだ? そっちの方が不思議でしょうがない。

「なー、食いにいかせろー」

 俺のネクタイを引っ張って甘えるように言う。言っておくが、30過ぎの男の甘え口調なんて、気持ちが悪いだけだ。

「断る」

「後輩には優しくて、同期には冷たいのかよー」

「俺は後輩にも優しくしたつもりはない」

「ええ?!」

 部下が愕然と机に両手をついてうなだれた。

 いや、冗談だから。

「気が向いたら作ってやるから、死ぬほど気長に待ってろ」

「……その前に料理上手な彼女作ってやる、畜生」

 すねる同僚と、落ち込む部下を横目に、俺はまた、エンゲル係数の問題に戻った。

 料理をやめることも、お前が食べることも、やめられそうにはない。だったら少しは節約、というとこが妥当だ。勢いに任せて値段を気にせず食材を買うのをやめれば、だいぶ違うだろう。

 確かに、俺はストレスが溜まると金に糸目をつけずに食材を買い込む癖がある。前回、ローストビーフを作ったときもかなりの金額だったし、あまりに怒り心頭していたときに作ったタンシチューにいたっては、塊のタンを丸ごと買って、茹でて下処理から始めた。あのタンも、結構な値段だった。

 まあ、お前はどちらもぺろりと平らげ、とても満足そうに笑っていたが。

 その笑顔を思い出して、俺はにやけそうになる顔をぱんぱんと叩いた。

「あ、そうだ」

 同僚が、思い出したように自分のデスクに戻って、引き出しから何かを取ってきた。

「お前、これ、興味ない?」

 同僚が差し出したのは、ケーキバイキングのチケットだった。

「ねぇよ」

 俺が甘いものを好まないことを知っているはずなのに、嫌がらせかと思った。

「狙ってる子誘おうと思ったのに、ダイエット中だから甘いもの絶ってます、ってきっぱり断られた」

「それ、甘いものとかじゃなくて、お前が拒否られてるんじゃ──」

 同僚はチケットを俺の口元に押し付けて、

「なんだって?」

 と、にっこり笑う。

「なんでもないです」

「──お前の恋人、甘いもの好きじゃねーの?」

 恋人、と同僚は言った。彼女、ではなく。

 俺は一瞬言葉に詰まり、同僚を見た。同僚はきょとんとして俺を見返している。

「どした?」

 知っているのか、それとも俺の気のせいか。

 この同僚とはたまにあのカフェに行く。ランチを食ったり、コーヒーを飲んだり。もちろんお前のことも知っている。ただし、俺とお前が付き合っていることは知らないはずだった。店では2人きりのとき以外はほとんど口を聞かない。ただの客と店員、というポーズを崩さないように。

 社内では一番仲のいい同期で友人でもあるこの同僚に、俺はそのことをまだ言えずにいる。

「いや──もらうわ、ありがと」

「誰がタダっつったよ?」

 にやりと笑う同僚に、俺は仕方なく財布を開いた。


 次の休み、乱れた髪を掻き回しながらリビングに入ると、お前がすでに出かける支度を整えてソファに座っていた。ぎょっとして時計を見ると、外出する時間までまだ1時間以上あった。

「早いな」

「うん、目が覚めた」

 さらさらの髪はつやつやで、光の輪ができている。きれいにブローしたんだろうな、と思った。

「ねえ、待ち合わせしようよ」

「は?」

「俺、先に出てるから、どっかで待ち合わせしよう」

 俺が返事をする前に、お前は家を出て行った。俺は1人取り残されたリビングで、とりあえず一杯のコーヒーを飲んだ。

 何であんなに浮かれてるんだ、あいつ。

 コーヒーを飲んで新聞をざっと読んでから、俺は出かける支度を始めた。

 待ち合わせ場所に向かうと、お前がそこに立っていた。背筋の伸びたきれいな姿勢とどこか物憂げな表情の整った顔。177センチの身長は、結構高い。他にも何人かそこで人待ち顔をする男がいたが、その中に埋もれることは絶対にあり得ないな、と思った。

 どこにいたって、その姿はすぐに目に入る。人を魅了するくらいにきれいなその顔を、お前が本当はあまり気に入ってないことは知っていた。その理由を問うつもりはなかった。いつかお前が自分から話してくれるまで。

 俺は足を速めてお前の元へ急いだ。待ち合わせ時間の10分前、俺が声をかけると、お前が振り向いて笑顔を見せた。

「どこに行くことにしたんだ?」

「どこにも」

 お前の答えに、俺は驚いた。

「普通のことをしよう。一緒に歩いて、買い物して、食事して」

 ああ、そうか。

 長く付き合っていれば、デートなんてそんなものだ。始めのうちは色んな場所へ行くだろう。付き合いたての恋人同士なら、きっと、ありとあらゆるアミューズメントスポットへ。けれど毎回そんなところへばかり行くわけじゃない。数をこなせば、特別はなくなる。

 だから、普通のことを。

 俺たちは、そんなことも経験していない。

「さすがに腕は組めないけどねー」

 おかしそうに笑って、お前が言った。

 お前が望むなら、腕くらい組んでやる。けれど、それを望まない。休日の人混みで、手をつなぐことすらできない。

「とりあえず昼飯はすごいとこ連れてってやるよ」

「本当? 期待してる」

 同僚から売りつけられたケーキバイキングのチケット。一流パティシエの新作ケーキの発表会を兼ねた人数限定イベントだ。多分会場は女性客ばかりだろうが、今日はとことん覚悟を決めた。

 そうでなければ、この馬鹿みたいに高いチケットが浮かばれない。

 会場に着くと、さすがのお前も顔色を変えた。俺の顔を見返して、大丈夫? という顔をする。

 ケーキバイキングは、なんというか、すごかった。女性はパワーがある。それだけは確かだ。

 俺は隅っこに用意されたサンドイッチをもそもそとつまんでいたが、お前は目を輝かせて次々にケーキを取りに行った。最後の方には、他の女性客と珍しく楽しそうに話をする姿まで見られた。全種類制覇! という掛け声が聞こえたので、俺は苦笑した。

 人前で楽しそうに笑う姿も、俺の前でクリームにまみれてケーキを食べる姿も、とてもかわいかった。

 そのあと、俺たちは本当にただ街を歩いて目に付いた店に入って冷やかしたり、買い物をしたりしただけだった。それだけのことなのに、お前がとても嬉しそうだった。

 俺たちは微妙な距離で並んで歩いた。時々手の甲が触れた。そして、何度かに一度は、わざとそれを触れたままにして歩いた。手をつなげないのがとてもどかしく、寂しく感じた。お前もそうだったらしく、手が触れると、そっと俺を見上げ、寂しそうに笑った。

 帰りの電車で、お前がまだ口の中が甘い、と言った。

「しょっぱいの食べたい。しょっぱいの」

「じゃ、今日はしょうゆベースだな。和食かな」

「──エンゲル係数は、いいの?」

「なら、家にあるもんで節約和食だ」

 俺の答えに、お前はあはは、とおかしそうに笑った。

「俺は、あんたが作るものなら、何でもいい」

 身長差は約5センチ。お前の目が俺をわずかに見上げる。電車の中じゃ、手が出せない。

 俺の焦燥に気付いたお前が、また笑った。そして小声でささやく。

「我慢だね」

 何を。

 突っ込もうと思ったけれど、やめた。これ以上かわいい答えが返ってきたら、それこそ我慢なんてできなくなりそうだった。

 家に帰って、まず冷蔵庫を開いた。ストック食材で出来る料理を考える。

 木綿豆腐、ねぎ、しいたけ、ゴボウ、ちょっとしなびたカブ、豚バラの薄切り肉少々、卵。

 お前はカウンターで俺を見ている。

 炊飯器をセット。ゴボウは5センチくらいの長さに切って、しょうゆと砂糖で濃い目に柔らかく煮ておく。

 ねぎは5センチくらいに切ってフライパンに並べ、こんがりと焼き色をつける。水を加えて蓋をし、くたんとなるまで火を通し、ガラス容器に並べ、オリーブオイル、酢、塩、ブラックペッパーをかけてマリネにする。

 乾物をあさって高野豆腐を見つけ、戻して短冊切りに。しいたけは細切り。酒、砂糖、しょうゆで煮汁を作り、高野豆腐を煮る。しいたけを加えて火を通し、卵をほぐし入れて蓋をする。三つ葉でもあれば上から散らすが、あいにく切らしている。高野豆腐としいたけの卵とじ完成。

 ゴボウが煮えたら片栗粉をまぶしてからりと揚げる。少し甘めがおいしいゴボウの唐揚げだ。

 木綿豆腐は水気を切って長方形になるように6等分し、くるりと豚肉で中心を巻く。小麦粉をはたいて油を入れたフライパンで焼き、火を通す。タレはしょうゆと酒と甘すぎないくらいの砂糖を煮立て、水溶き片栗粉でとろみをつける。

 カブは薄切りにして塩もみし、さっと洗って絞り、冷凍していたシラスとともに和える。

 味噌汁はしいたけの軸を裂いたものとカブの残り、ゴボウの先っぽをささがきにしたもの、それにねぎの切れッ端を小口切りにしたものを入れた。

 まさしく節約料理である。

 丁度ご飯が炊けたので、お前が手伝ってテーブルに料理を運んだ。

 いただきます、とお前が両手を合わせる。今日もおいしそうに食べている。

「さっき、電車で言ったことだけど。──俺、あんたの作るものなら、きっと何でもおいしいと思う」

「──そうか」

「食費、あんまり多いなら我慢するけど、でも、やっぱりあんたと一緒にご飯食べるの、大好きだから」

「もういいんだ」

 俺は苦笑する。

「もういい。──やっぱり、俺は料理せずにいられないだろうし、お前は食べずにいられないだろう。だからいい。金に困ってるわけじゃない」

「本当に?」

「──お前が幸せそうな顔してる方が、ずっと大事だ」

 お前が赤くなる。

「だから、いい」

「そっか」

 照れたようにお前が黙々と食事を続ける。けれど食欲は相変わらずで、あれだけケーキを食べたはずなのに、いつもどおり夕飯を平らげた。

 片づけを終えてソファに座ると、お前が隣に腰掛けて俺を見た。

「あのさ」

「ん?」

「今日、楽しかった。──すごく」

「ああ、そうだな」

 お前が俺にぺたんとくっつく。

「手が触れるたび、すごくドキドキした。初めてのデートみたいに」

 俺の手を取って、指を絡める。さっきできなかったことを、今しているかのように。

「隣を歩いてるだけで、幸せだと思った」

 それは、俺の台詞だ。

 今だって信じられない。どうしてお前が俺の隣にいるのか。

 俺はお前の髪を撫で、すっとその指先を頬に落とした。優しく撫でるその感触を、お前が目を閉じて少し微笑んで楽しんでいるように見えた。

 好きだ、と思う。

 だから。

 俺はそっとお前の唇に自分のそれを重ねる。触れるだけの、子供みたいなキスだった。

 お前が目を開けて、目を丸くし、それから笑顔になる。

「何か、それ、恥ずかしい」

 それなら、お望みどおり。

 俺は再びキスをする。今度は容赦しなかった。

 息苦しくてお前が喘ぐ。ようやくぷはっと大きく息をして身体を離し、お前が俺をにらんだ。

「──極端っ」

 その顔は真っ赤で、俺は笑った。

 エンゲル係数なんて、どうでもいい。

 俺が作る料理は、俺の愛だ。そう思うことにした。

 時々はストレス解消になるけれど、大抵の場合、お前の笑顔を見たいがために、俺は料理をする。

 お前が笑っていれば、俺は幸せなんだよ。

 いっそその係数が50パーセントを超えたって。

 俺はまだ息をわずかに乱していたお前の顔を引き寄せた。目の前で、お前がとっさに息を止めて身構えた。寸止めの状態で、俺はにやりと笑った。お前がゆっくりと息を吐き出し、にらむ。

 お前のためなら、いくらでも作り続けてやる。

 エンゲル係数50パーセントなんて、いかれた愛を捧げられるのは、俺くらいだろ?

 一瞬の隙を見逃さず、今度はお前からまるで噛み付くようなキスをした。

 俺たちの愛は食費では量れない。

 俺はしてやられた、というフリをした。たまには流されるのも悪くはない。もう少ししたら、逆転してやればいい。

 まあ、とりあえず、食費なんかで愛は死なない。

 そういうことだ。

 俺はたどたどしく絡むお前の舌を、自分の舌で、するりとなぞった。


 了



 さすがに50%はヤバいと思います(笑)


 作中のゴボウの唐揚げ、おいしいのでぜひ。

 他には、大根とか、レンコンとかもおいしいです。あまじょっぱく(甘めにね)煮て(煮物としてて食べられるくらいに柔らかく。ちなみに煮物としてはちょっと味が濃いなー、くらいがおいしく出来上がります)、片栗粉つけて揚げるだけなので、簡単です。

 肉なし料理でボリュームを出すには、いい方法だと思うのですが。

 よかったらお試しください。

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