第2話 ゼロ式のゼロは天からの贈り物

影が踊らない世界を見てきた物ゆえに


そこには燦々としたものが


あったり、なかったり、生まれたり、消えたり


すっかりいれてもらってたお茶のことも忘れてた


P子ちゃんはもう職場から帰ったようだった


置き手紙があって、そこにはこう書かれてあった


いつもご苦労様です お先に失礼します


今夜も、蛍光灯に照らされる工場で一夜明かしそうな気がしてきた


シャトル制作なだけに


そこは広い工場だった


幅30メーター、縦80メーターの工場だ


宇宙に飛ばすにはこれぐらいのサイズが無難だと思ったのか


それとも


空いてる土地がこのサイズでやむを得なかったのか?


どちらにせよ 塩梅である


このサイズならどこまで自力でいかせて、それでそのあとどこまでを宇宙の力に任せるのか


理にかなわないことをすると 破滅が待っている


だからこそのゼロ式である


こちら側から向かおうと、、


あちら側からこられようと、、


それは散財式のトリムシステム


ゼロに返すことによって生まれるものでの行進


このアイデアにたどり着いたのは、他でもない 踊らない影なのである


着想は悲しかなものだったのかもしれない


踊らない、、踊ろうとしていないとも見えてもおかしくはない


ってことだ


それに気づくまで およそ5年


それでわかったんだ ゼロの整え方を


ゼロである所以


それは来ても去ってもの世界観だった


これは贈り物


そして


ここで止めてちゃいけないんだ


それを再度贈り物として飛ばすんだ

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