おまけ

用語集

いくさ奴隷どれい

 戦闘員としてこき使われる奴隷のこと。戦闘技術を有している者、頑丈な体を持つ者、が対象。主に貴族に対して高額で売られる。その売価は、通常の奴隷の十倍以上とされている。通常の奴隷と共に法律で禁止されているが、警察や戦闘貴族の目を盗んで売買が行われている現実がある。

 買われた先で、低賃金でボロボロになるまでその実力を酷使することを強要される。彼らは戦えなくなると用済みとなり、棄てられるか種馬のように扱われる。



☆神の眼

 黒人の特定の血筋に現れるとされる身体能力。動体視力、深視力、などと言った様々な視力が優れている。その特徴は金属光沢を放つの目。

 元々は島国シャニマで受け継がれていた身体能力だが、過去の戦争や奴隷貿易の結果激減。現在では、「神の眼」を有するのはアリシエのみとされている。多くの国が「神の眼」を血筋に取り入れようとしたらしいが……。



☆カラード

 有色人種のこと。肌にカラーを持つことから派生し、カラードと呼ばれるようになった。これに派生したものとして、下記の三つがある。

ブラック→黒人のこと

ホワイト→白人のこと

イエロー→黄色人種のこと

 これら四つの単語は差別用語ではなく「公用語の一単語」としてハベルトに広まっており、人種差別に反対する者であってと平然と使う。(例えば金牙やリアン)



薬師くすし

 医師のこと。ハベルトでは医師を「薬師」と呼んでいる。薬師の仕事としては診察、薬の処方、怪我の治療、が主。他には症例について書き留め、後世に伝えるという職務もある。

 余談ではあるが、処方される薬の殆どは現代でいう漢方薬。外科手術はそれなりに発達しているが、感染症や伝染病に対する治療法は確立されていない。



☆献上品

 武芸者として名をあげる氏族(暁家、アウテリート家、など)に投資する富裕層が、その氏族に対して渡すもの。普段は屋敷などに飾り、屋敷を追放されたりした際には献上品を売ることで当面の資金とする。多いのは絵画、花瓶といった装飾品。日々価値の変わる金属類は献上品としてあまり使われない。



☆皇太子派

 ハベルトの二大勢力、皇帝アノリスと皇太子イグニス。そのうちのイグニス側につく者達を「皇太子派」と呼ぶ。皇太子派は人種差別容認の過激派が多い。有色人種を見つければ暴言や暴力を与える、ということを当たり前としている。

 白人至上主義と誤解されがちだが、違う。「神の眼」はもちろん、有色人種をこき使うことを当たり前と考えている。しかしその根底にある考えは……。



☆皇帝派

 こちらは皇帝アノリス側につく者達を示す言葉。人種差別に反対しており、ハベルトにあらたな価値観と有色人種に対する人権を与えようとしている。あくまでも人種差別に反対しているだけで、それ以外の差別については個々で異なる。



☆シャニマ

 ハベルトより南方、船で一週間ほどの距離にある島国。かつてここで大きな戦争が起き、多くの先住民が殺されたり奴隷として国外に連れ出されたりした。アリシエの故郷でもある。



☆戦闘員

 使用人の中でも武力行使に特化した者達のことを指す。彼らは主に武器を渡され、主の指示に従って戦う。仕える先は貴族、名の知れた氏族、が多い。命のやりとりをすることから、給金は使用人の倍以上とされている。

 戦闘員に戦奴隷は含まれない。まともな給金を支払われ、休日を与えられ、住む場所も与えられる。戦奴隷はその九割が黒人だが、戦闘員はその七割が白人。また、黒人の戦闘員は片手で数えられるほどしかいない



☆戦闘貴族

 皇帝に絶対の忠誠を誓う五つの氏族しぞくのことを示す称号。皇帝のために戦うのが仕事。さらに、ハベルトの五大都市の統治をそれぞれ任されている。

皇帝が変われば氏族も変わる。また、皇帝が変わらなくても実力不足と判断されれば地位が剥奪はくだつされる。

 余談だが、戦闘貴族の屋敷は皇帝から与えられたものであり、地位が変われば屋敷を追い出される。人によってはそれに備え、別に屋敷を持っている



☆ナルダ社

 戦闘貴族イ家当主、テミンが運営する武具専門会社。飛び込み営業により顧客を増やし、今ではハベルト一の売上を誇る大企業に。武具シェア率は約九割。そのシェア率のせいもあって、一部の者には「牛耳っている」とも言われている

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