第2話 Hologramm Magie
「かずちゃ〜ん!ぐずぐずしてるとぉ、やられちゃうよぉ」
ずれた眼鏡をなおしながら、無精髭の男。アレクシス・ブライトナーは、強固な塀で囲まれた鉄筋コンクリートの建物群【
「だから、その名で呼ぶな……」
一樹は怒鳴りながら、機体を一気に加速し、上昇させる。
その後方からミサイルが追尾し、前方を敵の飛翔艇が行く手を阻む。最新鋭のミサイルは高性能であり、巧みに動く飛翔艇に難なくついてきた。勿論、前方。地上からの攻撃も続き、両方を躱す必要があった。
「ミサイルと敵機はなんとかしますから、目的地までの誘導頼みましたよ」
「りょっ!!なにか策あるの??」
密かに舌打ちをし、一樹は半球形のカプセルの中に片手を突っ込んだ。敵の飛翔艇とミサイルが飛ぶ光景が映し出される。ホログラムのミサイル2つを映像を見る事なく掴む。同時に飛翔艇は動力が切れた様に落下をはじめた。
ふたりの身体は下に引っ張られ、凄まじい圧力が指先まで
「Hologramm Magieーーホログラムで映像化したものを掴むだけで、その対象物を一時的に停止させる事ができる。が、ものすごいエネルギーを使用する為、飛翔艇の全機能も停止してしまう、諸刃の剣。……もう、実用化されていんだね〜」
「今回、これの実践テストも兼てーーーって、聞いていないのですか?」
「だねぇ〜Hologramm Magieは現実世界の方が開発したものだからねぇ、あんましお話もこないんだよ」
頭を掻きながら、アレクシスは、乾いた笑い声を零した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます