廣島camarade(カラマード)
ななりあ
第1話 飛翔艇
「う〜ん、やっぱり無理だったかぁ」
警告音が激しく鳴り響く中、狭苦しい操縦席のせいか、間延びした呟き声がよく聞き取れた。
ひとを無条件に苛つかせる声と話し方に、
主翼の一部が被弾し、空駆ける小船ーー飛翔艇はバランスを崩しはじめている。「だから、ダラー製は嫌いなんだよな」巧みな操縦技術でバランスをとりながら、
〝
中でもこの飛翔艇E-27は高音速移動が売りで空力加熱対策が必要とチタン合金を採用していたが、コレラ響石の磁位を妨げる為に、本来必要とする量の半分以下しか使用されていない。戦闘機としての耐久性に致命的な欠陥を持っていたが、それでも戦闘機として採用されているのは、〝ヘラオスフォルダラー社〟製だから、とも言える。
機械文明が発達した
魔法文明が発達した
同一空間にあるふたつの世界を繋ぐ
現実世界が、両者との界交を絶って16年になるのだが、秘密裏にヘラオスフォルダラー社との契約だけは続いており、製品の輸入が唯一許されていた。輸入された製品は自衛隊がその大半を保有しており、今回の様に異世界へ侵入するのが目的であった。勿論、一樹も自衛隊からの要請により、狭間に来ているのだが。
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