第135話 砂漠ばぶー。

 いきなり殺されてはたまらないので、南種国連合カラフルコンベンションを後にし、更に西の砂漠へ向かう。


 ビュ!ビュ――ン!!


 『せっかく作ってもらったのに、空飛ぶ街が目立ちすぎて使えないでちゅ。』

 「ルビーちゃん。パパとの空の散歩。スキだよ!」


 『パパもスキでちゅ。これから、行くところは砂漠の都。サンディアでちゅ。』

 『お坊ちゃま。探索者ギルドの情報では、サンディアは比較的安全な街だそうです。』


 「みてみて!だんだん砂ばかりになって来た!」

 『日差しが、かなり暑いでちゅ。もう、熱いでちゅ!』

 『スキヤキ様。空飛ぶ街を一部切り出して、空飛ぶ家を作成しました。そちらを使用してみてください。』

 『レン。すごいでちゅ!さすがでちゅ!』


 アゲ玉サイズの空飛ぶ家は、快適で3日でサンディアの街につき、ビビンにおんぶされて歓楽街を楽しむ。

 サンディアは、砂を固めたレンガの家が立ち並び、夕暮れ時は多くの駱駝ラクダ獣人や仙人掌サボテン人が行きかっている。


 「スキあにぃ。夕暮れなら、まだましだぁ。日中は魚人は死んでも、おかしくない暑さだぁ。」

 「ばぶ。」

 「そこの屋台だなぁ。」

 「ばぶ。」


 「おっちゃん。今できてるもん、全部もらうだぁ。いくらだぁ?」

 スパイシーな香辛料と甘辛のタレが絡まった焼き鳥を大量に購入し、マジックバックの宴会場へ送る。


 3日も祭が続けば、飽きるものでちゅが…ソフィーは、毎日毎日でちゅ。きっかけはどうあれ、ギョグウ城を早めに出てよかったでちゅ。人魚たちも遅れた時を取り戻すように子作りでちゅしね。


 「今度は、そっちの屋台だなぁ。」

 「でちゅ。」


 「おばちゃん。今できてるもん、全部もらうだぁ。いくらだぁ?ん。少し寒くなってきたなぁ。」

 「砂漠の夜は冷えるから、ローブを着た方がいいわよ。」

 「わがったぁ。そうするだぁ。」

 「ばぶ。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る