第131話 取り戻し作戦ばぶー。B

 ルビーちゃんが謁見の間に入る。


 「生成ドラゴンブラッド、取りにきたよー。」


 謁見の間には、すごい数の魔道具があり、その間から、磔魔人はりつけまじんが現れる。


 「生成ドラゴンブラッドか。ん?お前見たことあるな?」


 しまったでちゅ!面識があったの忘れてたでちゅ!

 『ルビーちゃん!褒めて誤魔化すでちゅ!』


 「うわぁ~。すごい数の魔道具ね!これで生成したんだよね!」


 「「…。」」


 「ヒヒヒ。お前…。見込みあるな!そうだ!これこそ、素晴らしい研究だ!」

 「こっちの魔道具は何してるんですか?」


 「いい着眼点だ。それはだな。天井に貼り付けたから圧縮エネルギーを抽出する魔道具だ。ただ、の質がここ数年落ちてきているのが、難点でな。」


 天井を見上げると、何千もの人魚達が呪いの鎖で磔られ仮死状態にされていた。


 『?!』


 ルビーちゃんの真っ赤なイヤリングルビルデの魔道具から飛び出し、磔魔人はりつけまじんに呪いを喰らう腕輪を発動する。

 呪いを喰らう腕輪から白い霧の虎が出現し、がぁぁっと磔魔人はりつけまじんの左腕を噛みちぎり消失する。


 「ぐぁああ?!貴様は!」


 「パパ!」


 俺を抱えて、ルビーちゃんが距離をとる。


 『すまないでちゅ!かっとなって、一人で動いちゃったでちゅ!』


 「逃がさんよ。既に距離を磔させてもらった。死になさい。」


 シュッ!

 磔魔人はりつけまじんの手刀が俺に向かうが、ライナが飛び出す。


 がしぃ


 ライナが手刀を両手で受け止める。

 「ブヒィ!!ちょっと、見ない間に弱くなったみたいだな!」


 「な、なんだと…。レ、レベルが!!!生成ドラゴンブラッドを飲んでるはずなのに、私のレベルが118?!貴様!!!何をした!!!どけ!豚!」


 ライナが吹き飛ばされ、柱に磔られる。

 「ブヒィ!!」


 「お前もだ!」


 ルビーちゃんが吹き飛ばされ、柱に磔られる。

 「きゃっ!!」


 ライナが柱から逃れようと、全力で暴れる。

 「ブヒィ!」

 ルビーちゃんも全力であらがう。

 「えーい!」

 「ぐっ、ぐぬぬぬ…。」


 『どうやら、小さくなったレベル差のおかげで、抵抗してるでちゅ!今がチャンスでちゅ!』

 「うぉぉおおお!いくだぁ!」


 指輪が人型になり、ビビンがスキルを使用する。


 ≪一点突破いってんとっぱ≫ 


 ボコ!


 「ふん!その程度の一回しか使えないスキルで、私を倒せると思ったか!」


 ≪ギフト≫

 ≪一点突破いってんとっぱ≫ 


 ボコ!


 「っく?!」


 そこら辺の魔道具から吸収し、ビビンを回復する。


 ≪ドレイン≫≪ギフト≫≪一点突破いってんとっぱ≫ボコ!


 「…ぇ。」


 ≪ドレイン≫≪ギフト≫≪一点突破いってんとっぱ≫ボコ!≪ドレイン≫≪ギフト≫≪一点突破いってんとっぱ≫ボコ!≪ドレイン≫≪ギフト≫≪一点突破いってんとっぱ≫ボコ!≪ドレイン≫≪ギフト≫≪一点突破いってんとっぱ≫ボコ!≪ドレイン≫≪ギフト≫≪一点突破いってんとっぱ≫ボコ!≪ドレイン≫≪ギフト≫≪一点突破いってんとっぱ≫ボコ!≪ドレイン≫≪ギフト≫≪一点突破いってんとっぱ≫ボコ!


 「ぎぃやぁぁ!!!!!」


 「あたしの抑えが外れてるよ!」

 ヒュン!バシィ!


 「ルビーちゃんもいるよ!」

 ≪アシッドボム≫

 ドカーン!


 「こ、こんなこと…ありえ…な…」


 ≪一点突破いってんとっぱ

 ボコ!


 磔魔人はりつけまじんの体が砕け消失していく。


 『ぬいぐるみ~でちゅ。』

 ぽぽぽん


 3匹の動物のぬいぐるみが現れ、こちらに小首をかしげたあと、とてとてと逃げ出す。

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