第130話 取り戻し作戦ばぶー。A

 ルビーちゃん。魔族のふり作戦でちゅ。


 『スキヤキ様。あそこにいる魔族はレベル55。下級魔族です。』

 『ルビーちゃん。どういう反応されるか、近づいて見るでちゅ。』

 「パパ。わかった。」


 「がぁぁ?お前?何?」

 「最近、魔族領からきたの。」

 「ああ。生成ドラゴンブラッドを取りにきたのか。」

 「生成ドラゴンブラッド?」


 「無知だな?弱そうだしな…。まぁいい。磔魔人はりつけまじんの研究で弱体化防止効果を20日から30日にしたモノだ。」

 「ふーん。」

 

 次に強力呪い封じの呪いを喰らう腕輪の実験でちゅ。


 『みんな。呪いを喰らう腕輪を試すから、騒ぎそうになったら、よろしくでちゅ!』


 ルビーちゃんの真っ赤なイヤリングルビルデの魔道具から飛び出し、下級魔族に呪いを喰らう腕輪を発動する。

 呪いを喰らう腕輪から白い霧の虎が出現し、がぁぁっと下級魔族の足を噛みちぎり消失する。


 「?!」

 ヒュン


 魔族が叫び声を上げようとした瞬間。ライナがレンから飛び出し、下級魔族を鞭で拘束する。

 腕輪は黄色の光をピカピカと発している。


 「ルビーちゃん。これ知ってる!この腕輪にぬいぐるみになあ~れ!ってやるとね。」


 ぽぽぽん


 腕輪から、3体の擬態魔獣ぬいぐるみが現れて点滅が収まるが、少し黒ずんだように感じる。

 『下級魔族のレベルが25になりました。どうやら、レベル10で1つの擬態魔獣ができているようです。』


 もう一度、呪いを喰らう腕輪を発動する。

 ブォンと唸りをあげて、白い霧の虎を出現させ、下級魔族を丸々飲み込み消失する。


 『ぬいぐるみ~でちゅ。』

 ぽぽぽん


 腕輪から、3体の擬態魔獣ぬいぐるみが現れて点滅が収まるが、更に黒ずんだように感じる。

 『腕輪に限界がありそうでちゅ。磔魔人はりつけまじんに使いたいでちゅが、場所が解らないでちゅ。』


 マジックバックから出てきた、ミュウが心当たりを話してくれる。

 「磔魔人はりつけまじんは研究に専念しているようですので、謁見の間など広くてよいのではないでしょうか?」

 「ばぶ!」


 ぬいぐるみ達がわらわらと逃げていくので、ルビーちゃんが追いかけっこをして、次々と真っ赤なイヤリングルビルデの魔道具にしまっていく。


 「ばぶ!」

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