第88話 二日酔いとオレ。

 「うぅ、、うぅ、、気持ち悪い…。」

 「ご主人様。気がついたにゃん。突然、どうしたにゃん?」

 「すまない。迷惑かけたみたいだな。」

 「クリプト王~。その場~笑っておさめたです~。」

 「・・・そうか。」


 前世の知識では、無礼打ちじゃ~!!とかにならなくて良かったでちゅ。


 コンコン。

 「どうぞみゃ。」


 「おう。オレはガリアムってんだ。覚えてるか?」

 「はい。グランの探索者ギルドマスター!」

 忘れるわけがないでちゅ。命を助けてくれたオオカミのおっさんでちゅ!


 「お、おう。マスターは引退した。他のやつもよろしくな。」

 「どうして、ガリあんが王宮に、、うぅ、、」

 「なんだ?二日酔いか?情けねー。これ舐めときな。」

 「はい。うぅ、、どうも。」

 コロコロ。

 スゥ―――っとするでちゅ。


 「話は、移動してからだ、ついてこい。ああっと、気配はなるたけ消せよ。」


 王宮のひときわ豪勢な扉の前に案内される。

 コンコン。

 「はいれ。」


 部屋の中では、クリプト王が書類に目をとおしている。

 「ごくろう。ガリあん。勇者たちも適当に座ってくれ。」


 「あの。どのような話でしょうか。」

 あれ?やっぱり、無礼打ちでちゅか?!


 「体調が悪くてな。毒を盛られているのではと、旧友のガリあんに調査をしてもらっている。ところで、ワイングラス。何かあったんだろ?」

 「はい…。微弱な呪いがかかっていました。」

 「あちゃー。呪いか、呪いは専門外だ。どうすっかな~。」

 「でしたら、呪いに詳しいルビルデという魔道具制作師ミラクルスミスがマテリアにいます。呼びましょうか?」

 「いや。こちらで行う。ことは隠密裏おんみつりに行いたいのだ。」


 3日後、クリプト王はにふせり。オレたちは王の近衛として身辺警護をすることになる。

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