第86話 南の国とオレ。

 肩の島で10日の休息をとり、南種国連合カラフルコンベンションに向かう。

 アゲ玉の上は、とてもスベスベで乗りづらかったので王冠のような柵を作り、落ちないようにかこっている。

 今まで、卵に乗る人を見なかった理由わけが分かったでちゅ。


 アゲハより速度が遅いため12日かかったが、南種国連合カラフルコンベンションぞう獣人が納める国、ファント・エーレにつく。

 街は木でできた家屋が乱雑に並んでおり、目抜き通りは、いろいろな獣人たちや商店でごった返している。


 「ぞう獣人~。一目で見が釘付けになるって言われてる~。」

 「それは楽しみだ。初めて見るからな。」


 街の道を進んでいくとハーナとナーナが肩車したくらいの大きさの男が歩いている。

 「これは、釘付け…」


 感嘆を言葉にしようとしたときに、男が連れていた女のぞう獣人は更に凄かった、胸にあるふくらみが!

 思わずみんなで凝視してしまったが、女のぞう獣人はにこやかに手を振って歩きすぎていく。

 「し、失礼なことしちゃったな。」

 「これから~注意~。」

 「です~。」

 「「・・・」」

 プラムとアンズは思考が停止するくらいビックリしてるでちゅ。


 「ごしゅじん~。向こうに~うちらと同じ編成の石像があるです~。」

 「行ってみるか。」


 (どれどれ。)

 「本当にオレたちとそっくりだな。こっちのプレートに功績がかかれてる。えーと。」


 南種国連合カラフルコンベンションを吹き飛ばしていたかもしれない魔力の塊を己の実を犠牲にして、南のゴーレムの動力炉に飛び込んだ勇者たちの像。


 「「「「「・・・」」」」」

 「うん。この場から離れようか。」

 「また、へばりつく・・もごもご・・・」

 「絶対に、口にしちゃダメ!たっちゃうから!たっちゃうから~!」


 前世の知識では、フラグでちゅ?!

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