第74話 ボス部屋とオレ。A

 ダンジョン探索29日目。

 「11階層か。」

 「ここからは、アンデット階層にゃん。」

 「人の被害も相当出てるからな。」

 「ごしゅじん~。魔物強くなってきてる~。」

 「ごしゅじん~レベル低く心配です~。ナーナたち護るです~。」

 「ありがと。みんな期待してるよ。」

 僕のレベルは12でちゅ。ゾンビやスケルトンでも20は超えてるでちゅ。


 わらわらとゾンビやスケルトンが現れる。


 ≪疾風迅雷しっぷうじんらい


 プラムが、ダンジョンで作り上げた。疾風のように移動し魔法射撃をするユニークスキルである。


 「にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!」

 ボボボ!ボボ!ボボン!


 アンデットたちの間を飛び回りながら、≪マグマボール≫をぶつけ、すべてを散り散りに吹き飛ばす。

 「プラム姉。カッコイイみゃ!」

 「アンデット系は高温の土魔法と相性が良いにゃん。」


 ダンジョン探索33日目。

 「ここが、ボス部屋か。」

 「11階層のボスはシールドスケルトンにゃん。」

 「よし!いこう!」


 「「「「・・・」」」」

 「でっかいみゃ!」

 「大きな盾~もってる~」

 「正式名は、ジャイアント・スケルトン・シールドソルジャーにゃん。長いから、略称で説明したにゃん。」

 ちゃんと説明してもらえば良かったでちゅ。


 危険でちゅ。危険でちゅ。


 「飛散しろ!」


 ≪シールドチャージ≫

 ダッダッダダダ!ズドーン!!!


 シールドスケルトンが、シールドを前面に体当たりをかけ壁に激突し大きな地響きをたてる。

 「急にレベル高くないか?!」

 『11、12階層のボスは、ふんだんにS級冒険者を材料に使用していますので。』


 「ハーナ。いく~。」


 ≪牛刀割鶏ぎゅうとうかっけい

 ガシィーーン!


 「あれを受け止めるか。」


 「ナーナ。いくです~。」

 ≪牛刀割鶏ぎゅうとうかっけい

 ガシィーーン!


 シールドスケルトンが、膝をつく。

 「流石に2連続は受け止め切れないな。」


 「にゃーもいくにゃん!」


 ≪疾風迅雷しっぷうじんらい


 シールドスケルトンの周りを飛び回る。

 「にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!」

 ボボボ!ボボボボン!


 シールドスケルトンが体中から煙を上げながら立ち上がる。


 ≪グランドスパイク≫

 ザザザザ!ザン!!!


 シールドスケルトンが地面を槍状やりじょうに変化させ全方位に攻撃する。

 プラムは後方宙返りで回避、ハーナとナーナは武器で防ぐが後方にはじかれる。


 「援護するみゃ!」


 ≪ウォーターボー…≫

 へにゃり。


 アンズも、既にレベル30超えているが、相手が強すぎる。

 レベル絶対制により、レベル20上位の魔物への敵対時、恐怖で動けなくなってしまう。

 ぼくはアンズよりもレベルが低い、任せるでちゅ!


 信じてまかせるでちゅ!

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