第43話 ダンジョンパラドックスと俺。
「ダンジョンパラドックス?」
「古い文献に載ってるだけにゃん。間違ってるかもしれないにゃん・・・」
「かまわないから教えて。文献には何って?」
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我々が街道でキャンプをしていると、空に洞窟の天井のような模様が現れだした。
不吉に思い、キャンプを離れた場所に移した。
離れた場所から、空に現れた模様を観察していると、模様が消えた突如、大きな爆発が起き、爆発の中心には黒い球体が浮かんでいた。
黒い球体は禍々しく、身の危険を感じるので、山の上に移動して、爆発の中心地を観察した。
爆発から1日ほどした時に、爆発の中心地から急激に空間が歪みだした。
2日たっても、歪んだ空間は広がっていくので、観察をやめてエアリアルの都に戻った。
半年後、そこからスタンピードが起こり、エアリアルの都に甚大な被害をだした。
スタンピード後の調査で、新しいダンジョンを発見した。
推測になるが、我々が見た現象がダンジョンの生成だと思われる。
この現象をダンジョンパラドックスと名付ける。
著:アイザック・イエロー
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がっつり、語られたでちゅ!
「ん~。危険はわかるが、規模がわからないな。」
「ごしゅじん~。今の話がアイザックダンジョンの事でしたら~、爆発で生まれたって言われてるアイザック湖が、この温泉庭園くらいです~。」
「アイザックの都にナーナと~旅行した~。じゃ~、空間が歪むエリアは都まるまる~?」
「え?温泉庭園は爆発して、リキーダの都はダンジョンに飲まれるってことか?」
「た、たいへ~ん~。にげよ~。」
「いや。その前に、できる限りの人を避難させよう。」
「人の避難にゃんて、間違ってたら!噓つきで犯罪者にされちゃうにゃん。こっそりと、逃げるにゃん!」
「見て見ぬふりはできない。」
(まーぃにメッされちゃうよ!)
時間は僅か。考えるでちゅ。考えるでちゅ。考えるでちゅ。考えるでちゅ。
≪並列思考≫≪情報分析≫奇術行使!!
「プラム。冒険者ギルドへ行って、ここでの現象と推測を伝えろ。推測なら噓つきにはならない。」
「ハーナ。カヌーの船頭に金を渡して温泉庭園の船着き場に100隻以上、集めてくれ。」
「ナーナ。宿屋から俺たちの荷物と、持てるだけ食糧を買い出してくれ。」
「俺は、ここをなんとかする。集合場所は冒険者ギルドだ。」
「さぁ!パーティー“コイコイ”のファーストミッションだ!」
「「「コイコイ~?」」」
“恋来い”でちゅ!
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