第27話 狸の獣人だよー。
朝、気の源流を獲得するため、空手の真似事を始めた。
「えい。えい。やー。」
(見きったー!)
「えい。えい。やー。」
仮想のドラゴンと大立ち回りをするイメージトレーニングだ。
俺はステータスを見たが、流石に1日では獲得できない。
「あれれ?呪いの銅貨が11枚になってるよー。」
「スキヤキちゃーん。朝食できたわよー!」
「わかったー!今、いくー!」
朝食をとり、旅をしていると道の先のほうから旅人が近づいてきて話しかけてくる。
「よー!ぼうずたち、また会ったな!」
昨日の狸の獣人だ。
「な、なんのようですか!」
マリーは警戒をしている。邪神の信者を抜けてるとはいえ、元信者なのだから。
「顔見知りが、いたんでな。」ニコリ
「私たちは急ぎますので!」
「どうやら、方向も一緒だし、いっしょに行こうぜ。おや?ぼうず、銅貨11枚になってるな。」
「え?」
「うん。今朝見たら、なってた。」
「呪いが強まってるのかもな。俺がアドバイスしてやれるし、いっしょにどうだ?」
「・・・」
「俺、プロ。詳しいからよ。」
「わ、わかったは、つ、次の街までだからね!」
「よし、決まりだ!俺の名はフラーチャー。フラーと読んでくれて!」
「じゃー、さっそくアドバイスだ。呪詛解除は高額だが、呪詛隠蔽のアイテムなんて持ったらどうだ?」
『なるほどの。それなら、呪いの強まりを抑えられ、邪神の信者に見つからなくなるのじゃ。』
「・・・っ。念話ってやつは、ビックリするな。」
「ふーん。わかったー。ところで、フラーはどこに向かってるの?」
「大きな仕事があるんでな、この街道の2つ先の街に。」
「グランの都ですか?今年は7年に一度の土神の祭がありますね。」
「そ!それのおこぼれに預かろうとな。」
そんな、たわいない話が続き、俺たちの警戒心はなくなっていった。
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