第25話 ベナムズでちゅ!

 「ベナムズ。好きでちゅ。」


 借金は狩りためた毛皮を売った代金でも足りたのだが、マリーの意見で無責任な行為のペナルティとして、借金額分みんなで働くことになった。

 海釣り、川釣り、木の実の採取。


 オリビアは3日に一度。

 『風呂がないとないで、一人部屋で待つのは寂しいのじゃ~』と風呂に入った日は、深夜の運動に付き合わされた。


 「ベナムズ。困ったでちゅ。」


 冬に入り雪や寒さで仕事が少なくなり、稼ぎは減った。

 銅貨10枚ゲームは、2巡目20枚、3巡目30枚と増やすパターンや食べ物縛りなどルールを追加しながら爆発的に広まった。

 (もう、気になんか、してないでちゅよ!)

 部屋に籠る日が多くなり、口では言わないが、女性陣は少しボリューミーに、ごふぉ、ごふぉ。


 「ベナムズ。成長したよー。」


 ステータスは数え年らしく、新年になり1歳になった。

 言葉のろれつも良くなり、字も少し覚えた。

 マリーは海での3年目になり水魔法を覚えた。


 「ベナムズ。聞いてよー。」


 春には精霊殿への旅に出たかったが、仕事が少なく、なかなか借金額分に到達しなかったので、初夏までかかった。


 さぁ!出発だ!


 「ベナムズの街、さようなら!」


---------------

 名前:スキヤキ

 種族:人族♂

 歳:1

 LV:12

 HP:85/85

 MP:65/65


 魔法:ドレイン、生活魔法(小)、水魔法(未開化)

 スキル:魔力操作(小)、身体強化(小)、危険感知(弱)、意思疎通(弱)、会話筆記(小)

 ユニークスキル:手練手管てれんてくだ


 称号:甘えん坊

 状態:邪神の呪い(微)…邪神を崇めるものから銅貨10枚の懸賞金首

---------------


 なに?なに!この恥かしい称号は!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る