お兄ちゃんが先生!
side綺堂娜奈。
私の名前は、綺堂娜奈。綺堂憲太の妹。
私には、お兄ちゃんに隠していることがある。
それは、お兄ちゃんのことが大好きなこと。
兄弟的じゃなくて、恋愛的に。
私は、学校では、こういうふうになっている。
──兄様好きと。
なぜ、そんなふうになっているか?
そんなの至って簡単。
私が、お兄ちゃんのことをみんなに自慢してるから
そして、今日、皐薔薇先生から、こんな報告があった。
産休に入ると。
私たち、お嬢様たちだって産休がなんなかぐらい知っている。そう、あんなお兄ちゃんが読んでいるライトノベル?って言うやつみたいなお嬢様たちじゃないんだから!
家に帰ったらお兄ちゃんが唐突にこう言ってきた。
──それで帰ってきて早々で悪いんだけど、実はな、お兄ちゃん聖女学院に内定した。
と。
私は内心もの凄く驚いた。な、なんたって、お兄ちゃんが、私と一緒の学校に行くことになったのだから。
でも、そこでふと疑問に思うことがあった。
それは……皐薔薇先生は確か産休に入ると言ったあとに、私の後任は男性だ。と。
こ、これってもしかして………お兄ちゃんが、私の担任になるじゃ……
そんなこんなで、翌日。
教室は、いつもように静かだった。
と言いたかったところだけど、全然静かではなかった。なんたって、今日から男の人が担任になるのだから。
だから、こんな話が飛び交っていた
「かっこいいかしら」「絶対にかっこいいですわよ」みたいな、
まあ、お兄ちゃんは、かっこいいけどね!
そして、遂にその時はやってきた。
「始めまして。綺堂憲太といいます。これから、一年間宜しくお願いします」
周りを見渡せば……みんな顔を赤くしていた。
よし!じゃあここは妹である私が、お兄ちゃんをこのクラスに馴染ませてあげようと思って立とうとした時、私よりも前に
「こちらこそよろしくお願いしますね」
と
な、なに私よりも前にお兄ちゃんと話ているの!水瀬さんって呼んでたけど、もう水瀬って呼ぶからね!
そして、水瀬香は衝撃的なことを言った。
「では、これから、綺堂先生が私たちと一緒に過ごしていいか調べさせていただきますね?」
と。
な、ななに言ってんの⁉そ、そんな駄目に決まってでしょ!
で、お兄ちゃんもお兄ちゃんでしょ。なにで、僕はなにをすれば……とか言っちゃてんの!
「綺堂先生には、今から、私の身体検査をしてもらいます」
と。また、もや爆弾発言する。
「そこで、手つきがいやらしくなかったら、合格にしてあげます」
え?やばい!これじゃあ、お兄ちゃんが穢れてしまうぅぅ‼しかし、私の願いは叶わなかった。
「はあ、わかりました」
お、お兄ちゃぁぁぁぁあーん⁉
そして、身体検査に入るお兄ちゃん。
ちょ、どこ触ってんの!いや、それは、駄目でしょ。と私の怒りは、徐々に積もり……
帰ったら覚えとてよね。
「僕は、合格ですか?」
「は、はい、合格でしゅ」
ふふ、お、お兄ちゃん…………もう家に帰ってからとか悠長なこはとは言ってられないよ。
私は、拳を握りお兄ちゃんに近づいていきます
「な、なんで僕を殴ろうとしてるの⁉僕なんか変なことした⁉」
と聞いてくるお兄ちゃん。ふふ、そんなの簡単ですよ。
「ええ、しましたとも。彼女に身体検査と謳ったいながら、体中を舐め回すようないやらしい手つきで、触っていたでは、ありませんか」
私は、思ったこと全て言った。
「いや、そんなふうに触ってないから!」
それでも、罪を認めようとしないお兄ちゃん。ふふ、これは最終兵器を使うしかないですね。
そして、私はさっき撮った写真をお兄ちゃんに見せた。
あ!やっとお兄ちゃんも気付いたんですね。
それでも、お兄ちゃんは
「ちょ、ちょっと、ま」
となにか言おうとします。
お兄ちゃん時既に遅しですよ。
そして、私は
「待ちません!この変態がああぁぁぁ!!!」
と叫びながら、お兄ちゃんをおもいっきり殴った。
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