その3 バッスル


 そんなわけで、バッスルスタイルの話。


 みんな大好きバッスル!

 ヴィクトリアンといえばバッスル!


 この前なんとなくTwitterで『ロココ・エンパイヤ・クリノリン・バッスルでどのスタイルが好き?』とアンケートを取ってみたら、バッスルの勝利でした。

 クリノリンと僅差でしたけども。

 フォロワーさん少ないので、投票に協力してくださったの35人くらいでしたけども。ありがとうございました!


 そんなバッスルスタイル!


 ……え? バッスルなんて知らねーよ?

 ま、そういう人もいらっしゃるでしょうね。うん。


 バッスルは、クリノリンのあとに流行が来たスタイルです。

 年代で言うと、クリノリンが1850年代に入ってからだったので、1860年以降……確か1870年前後頃でしたかね?

 ヴィクトリア朝のドレスの流行は、年表で追って見ると、ほとんど十年単位くらいで変化しています。十年一昔とはよく言ったもんです。

 なので、このバッスルもクリノリン同様、しばらくすると廃れます。次に流行したのは、下半身よりは袖などを大きくしていて、今までより全体的にすっきりしたスタイルでした。

 でも、バッスルまた復活します。根強い人気です!

 いえーい! バッスル、バッスル!\(^o^)/



 クリノリンはドレスの下に鳥籠みたいなものを仕込んで、腰から下を全体的に大きくしていましたが、

 バッスルは前面はすっきり、お尻の部分だけを強調しています。

 つまり、お尻にクッションを仕込んだようなスタイル――それがバッスル!


 籠の次はクッションかよ。何処まで尻を強調したいんだい?という感じですが、そんなこと言い出したら昭和末期頃から平成初頭頃に流行っていた肩パットだって同じじゃない。なんで肩幅強調してんのさ?


 もちろん、ただクッションを括りつけているだけじゃないんですけど。

 お尻にクッション部分がついて、そこからドレスの流れを綺麗に見せる為のペチコートみたいなものがついています。


 この当時の女性のドレスの下は、

 まず肌着であるキャミソール(シュミーズ)にドロワーズ、ペチコートをつけてコルセットを締め、バッスルを巻き――というもの。


 これ、なんかに似てるな~とずっと思っていたんですけども。

 面白いことに、和服とほぼ同じなんですね。

 肌着(キャミソール等)を着て襦袢(ペチコート)を着て、伊達締め帯板(成形という意味でコルセット)をつけ、帯枕(バッスル)で帯(後ろ姿)を整える。


 意外な共通点。

 でも、こう考えてみると、『バッスルスタイルが好き』とアンケートに答えてくださった人が多かったのにも納得というか。

 わたしは和服もバッスルスタイルも大好きです(好きだから語り過ぎちゃった……)




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