第14日 単純

 私は普段、寝る前にはキャンドルに火をともして、ベッドで横になりながら本を読み、区切りをつけて眠る、という習慣を持っている。一連の動作を集権づけることによって、頭がそろそろ寝るのだろうと認識し、眠りやすくする、と勝手に思い込んでいる。こういう根拠もないものが私は意外と好きである。

 縁起というものに私は大変興味がある。テレビや携帯で見た占いで、ラッキーアイテムがあればそれを持ち歩こうかなと考えたり、ラッキーカラーを伝えられたらその色に対してちょっと敏感になるぐらいには影響を受ける。あくまで好きな色は変わらないが。

 私は単純なのだろう。それっぽい根拠を並びたてられたならば、恐らく大抵のことには信用が沸いてくる。ちなみに幽霊の存在は信じている人間だ。忙しい日々を過ごしたりしていると、このような単純な自分をたまに見失いそうになる。単純でいることはなかなかに簡単なことではないと私は思うし、単純でい続けることができる人というのは恐らく人間的にとても強い人間なのだということも私は思っている。

 欺瞞や不純のような負の影響程、なぜか人の心に残りやすい。その中で単純に、ただひたすらに自分という人間を生きているということは、シンプルに最強であると私は心底思う。そういう単純な人間になろうとしているが、人狼ゲームに邪魔をされている。

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