第13日 未明の孤独

 私は基本的に夜行性な人間なので、休日に寝るのは深夜0時を超えてから、という日が多い。風の噂で、夜行性な人間はその日に満足していないから、遅れを取り戻そうとして起き続ける、と聞いたことがある。この考えは少し面白い。私見だが、恐らくこの噂を流した発端の人間が、その日に満足することなく起き続けてしまったのだろう、と思う。

 深夜0時を超えてから寝る理由ということについて、私は特に考えたことはない。基本的には眠気が来るのが大体その時間であるというシンプルなものだ。私は頻繁にSNSを閲覧したりするが、未明の3時や4時となると起きている人間はほとんどいない。この時間に関しては四六時中どの都道府県にいようとも交流を図れ、にぎやかなSNSで、唯一孤独を感じる時間なのではないだろうか。

 基本的に寂しがり屋な私は、この孤独な時間があまり好きではないが、一点だけ良い点がある。誰もが起きていないと思っていたような寂しさの中で、私ではない誰かが、私ではない誰かのSNS投稿に、いいねを押した、という通知を受け取ると、顔も名前も知らない誰かにシンパシーを感じ、救われた気持ちになるのである。

 同じ時間に同じ投稿を見るその人とは恐らく人間的に似ているのだろう。暗く深い森の中で、偶然出くわした誰かに救われるというこの奇妙な感覚を感じる度に、夜行性でいるのも悪くないな、と思うのである。

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