第2話

 《ピロリン》

 彼からメッセージが届いた。

   今から大丈夫?

私は、じゃあ今から行く

とだけ返信をして、彼に少しでも良く見られるようにお洒落をしてギラギラと太陽が照りつける道を行った。


―汗かくのイヤだな。

そんなことを思いながらも、夏だからしょうがないと自分に言い聞かせた。

気づいた頃には彼と合流し、いつもと変わらず彼に弄ばれた。


二人で会うとき、彼はいつも同じことを口にする。

 「今日も…」

必ず最後の部分だけが聞こえない。

それが意図的にしているのか無意識なのか。

―続きは何だろう。

 今は気になるけど、どうせすぐに忘れるからなぁ…

そう思うとちょっと馬鹿らしくなった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

好きだと言って。 瀬戸 椛 @maple-1104

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ