僕の過去。
萌里ちゃん。君が大好きだよ…
「君のご両親の所には行ったのかね?」
お義父さんは言った。
「実はと言うと、僕の両親は亡くなってるんです。」
「どういうこと?」
お義母さんも聞きかえす。
「僕の両親は、僕が中学2年生の時になくなりました。」
━━━━━━中2夏
萌里ちゃんと別れてすぐ、僕は2つ上の兄と、一つ下と4つ下の弟の4人兄弟は、普通に暮らしていた。
ちょうどその日は、山へキャンプに行っていた。
まだ昼前。でも、早い昼を食べていた。
「ちょっと車に忘れ物したみたいだ。」
「私も一つ忘れ物したみたい。」
父と母は言った。
「ちょっと車に取りに行くから、待ってて。」
「遊んでていいぞ。亮、翔ちゃんと二人見とけよ。」
「分かった。」
亮というのは、兄だ。両親と、話したと言うか声を聞いたのはこれが最後だった。
夕方になっても父と母は戻ってこない。
おかしいと思った兄は、電話した。
「…でない。」
兄は、そう言った。
(でも、どうしてだろう)
「お父さんとお母さんどうしたのかな。」
「さみしいな…」
2人の弟は、下を向いてそう言った。
でもどうしてだろう。
ガサガサガサ
「父さん!母さ……ん?」
父と母かと思って後ろ見ると、そこには警察の方が2人いた。
「末次勝(まさる)さんと、みりえさんのお子さん方ですか?」
それは、両親の死の知らせだった。
両親は車で、忘れ物を取りに行って僕達のところに向かおうとした時、突然車が来たみたいだ。両親は安全確認する人だから大丈夫だろうなと思いながらいた。その車は、飲酒運転だった。それは悲惨だった。その後ろからまた車が来て飲酒運転の車はぐしゃぐしゃ。飲酒運転の人も亡くなり、両親も亡くなった。その後ろの人は、意識不明の重体だったそうだ。今は、分からないけど。
僕の両親は、亡くなる前少し息をしてたらしい。その命を振り絞って、母は、
「あの子達がバラバラにならないように…」
父は、
「あの子達が大切な人、好きな人と歩んでいて欲しい。」
そう言ったという。
だから僕達はバラバラにならなかった。ずっと施設に入ってた。
だから僕は好きな人と歩んで行きたいんだ…
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