持続を重ねる、という話

 格闘ゲームはキャラクターのレベルが上がって強くなったり、新しい技をひらめいたりはしてくれない。しかし、プレイヤー自身が少しずつうまくなってくるごとに新しいテクニックを知り、理解して実践できるようになる。


 今回は最近私が挑戦している持続重ね、というテクニックについて話してみようと思う。


 格闘ゲームの攻撃は3つの要素に分解することができる。攻撃が出るまでの【発生】、攻撃判定が出ている時間である【持続】、攻撃判定はないが動くことができない【硬直】の3つである。


 基本的に弱攻撃はこの発生と持続が短く隙が少ない。逆に強攻撃は長くて隙が大きいがダメージが高いという特徴がある。だが、一部の技にはこの基本にとらわれない技も存在する。そういう技はコンボにならなかったり、判定が弱かったり、ダメージが少なかったりと何かのデメリットがあるものだが。


 さて、では「持続重ね」とは何か、ということを定義すると『持続部分の後半がヒットするように攻撃すること』である。どんなメリットがあるかというと、硬直差が変わってくるのだ。


 硬直差については『確反をとる、という話』あたりで軽く触れているが、要するに攻撃がヒット、ガードした際にどちらが先に動き出せるか、ということである。


 wikiなどの硬直差の項目は基本的に持続の1F目が当たったときを基準にして書かれている。なので持続の後半を当てることができればそれだけ有利フレームを稼ぐことができ、試合展開を有利に進めることができたり、本来ならばコンボにならない連携をコンボにすることができるのだ。


 では、どのタイミングで持続を重ねるのか。それは起き攻めのタイミングである。突進技等キャラが動きながら出す技や飛び道具でなければ基本的に攻撃が持続している範囲は一か所で動かない。つまり相手が向こうから当たりに来ない限り、当たるときは持続の1F目がヒットする。


 しかし起き攻めでは相手はその場で無敵の状態から起き上がったタイミングで食らい判定が復活するので、早めに出しておけば持続が重なる、というわけだ。特にこの持続部分が長い技の後半を当てることができると大きな有利フレームを稼ぐことができる。


 ヴァンガードプリンセスのサキ6Aは発生12F、持続13F、硬直8Fという構成になっている。他の通常技の持続がだいたい3~9Fと考えるとかなり長いことになる。


 さらにこの技、ヒット、ガードを問わず+8Fという大きな有利をとることができる。これに持続重ねを加えると最大で20Fもの有利を稼ぐことができるのだ。


 当然ここまでの有利があれば大足に繋いでダウンをとって起き攻めをループさせたり、さらに通常は繋がらない技に繋いでコンボにしたりすることもできる。


 ただ当然早い段階から攻撃するのを見せることになるので、しっかり見ている相手には無敵技などで対応される可能性も出てきてしまう。


 そこで持続重ねのもう一つの利点が生まれてくるのだ。


 それが詐欺重ねになる、ということだ。


 詐欺重ねは説明は今後の私に任せるとして、簡単に言うと『普通に起き上がった相手にはヒット、ガードさせて、相手がリバーサルで無敵技をしていたらこちらがガードできる』という攻めである。無敵技が当たると思ったのにガードできてズルい、詐欺じゃん! という感じのネーミングだと思われる(違うかもしれない)。


 6Aは硬直8Fととても短いので、無敵技、特に発生の遅い超必殺技での暴れには暗転を見てからゆっくり対応できる。このおかげで相手のぶっぱなしに怯えることなく起き攻めができるのは読み合いが下手な私にはこの上なくありがたいことだ。


 とはいえ相手にも対応策がないわけではない。ヴァンガードプリンセスにはリフレクト(ブロッキングや弾きのような防御システム)やガーサポによる切り返しがある。


 毎回同じように起き攻めで持続当てを狙っていては大きな反撃を食らってしまうのだ。この強い起き攻めを盾にしつつ、他の攻めをいかに通していくかが、また課題であり格闘ゲームの醍醐味でもある。


 そしてなによりこの6Aは打点が高く一部のキャラのしゃがみにはスカってしまうのだ。その相手がよりにもよってゲーム中最強のノーゲージ昇竜持ちと1Fコマ投げ持ちの投げキャラなのである。


 それを忘れてスカりに反撃を喰らって形勢逆転、なんてことがないように注意したいものだ。

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