カラーズパーティー~THE ROLL UP END~

 『電撃ファイティングクライマックス』や『ペルソナ4ジ・アルティメットインマヨナカアリーナ(P4U)』といったアシスト付きのキャラゲーから格闘ゲームに興味を持ったのならば、夢幻台むげんだい氏製作の『カラーズパーティー~THE ROLL UP END~』を始めてみるのはいかがだろうか。


 こちらはカラーズシリーズの三作目だが、格闘ゲームということもあって今作から始めても問題ない。ストリーを追いたいのならRPGを含めて同氏の作品をプレイするといいだろう。


 ゲームはP4UやGGに似たシステムで、カラーズシールド、ホープキャンセル(いわゆるロマキャン)、ダメージキャンセル(いわゆるバースト)といったものが採用されている。夢幻台氏曰く「格闘ゲーム経験者をユーザーとして想定している」ということなので、いきなり始めるとシステムの難しさに困惑してしまうかもしれないが、システムを使わなくてもキャラは十分に動かせるので、まずはプレイしてみてほしい。


 以前に紹介したコンボゲーである『わんわん』や『妖幻灯記』と比べるとコンボがシンプルで、地上から順にボタンを押して打ち上げ技からエリアルコンボというものが基本になる。ほとんどのキャラに共通するレシピなので複数のキャラをお試ししやすいのがいいところだ。


 形になるまでが早いというのもポイントで、それなりに動かした実感がもちやすいのも初めてプレイする際には助かる。鮮やかな空中コンボを自分の操作でやっているとなんだか格闘ゲームがうまくなったような気にさせてくれる。


 他にも初心者向けにオススメできる要素は存在する。まずは前述したカラーズシールドだ。これはゲージを消費して削りダメージをなくし、ノックバックを大きくするというフォルトレスディフェンスやオーラガードのようなシステムだが、このシールド、一定時間しか連続使用できない代わりに上中下段すべての攻撃を防いでくれる。投げやガー不技は不可能だが、それでも強力な仕切りなおし手段になり、初心者にありがちな中下段の崩しでなすすべもなくやられる、ということはなくなる。またほとんどのキャラが切り返し用の無敵技か当身技を持っているのでシールドと合わせてどんどん振っていけば壁際に追い詰められたままということは少なくなるだろう。


 もう一つ注目したいのはカウンターヒット時の追撃猶予が長いこと。コンボゲーでは通常ヒットとカウンターヒットではその後のコンボレシピが変わってくるので初心者の壁になりやすいが、このカラパでは追撃猶予が比較的長く、落ち着いて追撃を入れることが出来る。カウンターヒット時の表示も目立ち、反応速度を上げるいい練習にもなりそうだ。


 最後にカラパはこだわりのAIが搭載されており、CPUがさながら人のような動きをすることも注目したい。格闘ゲームはやりたい。でも対人戦はちょっと怖い。という方はまずはこのゲームのCPU戦からじっくり楽しんでみてはいかがだろうか。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る