2D格闘ツクール2nd
格闘ツクールゲームをやろう
さて、ここまでは私が格闘ゲームを知り、ヴァンプリを始めるまでをかいつまんでお話しした。次は読者の皆様の番、と言いたいところだが、やはりとりあえずなんでもいいからやってみてほしいと締めるのはここまで連れてきておいてやや無作法だろう。そこでここからははじめての格闘ゲームをやるにあたってオススメのソフトを紹介したい。
その元となるのがヴァンプリの製作にも使われた『2D格闘ツクール2nd』(以下格ツク)である。二〇〇一年に発売されたゲーム制作ソフトである。『ツクール』からわかるとおりRPGツクールと同じくエンターブレインから発売されている。現在の権利はおそらくKADOKAWAが持っているはずだ(お願いだから新作を製作販売してほしい)。発売から時間が経った今でも多くのツクーラーが自由な発想と大きな努力で素晴らしい作品を完成させている。現在は中古市場で一万円弱ほどするようで手に入れるのは難しいようだ。もちろんこのソフトは製作用なので持っていなくても作られたゲームをプレイすることはできる。
インターネットで検索すると無料で公開されている格ツクゲーを見つけることができるだろう。前述のとおり気が遠くなるほどの労力をかけて制作されているので感謝してダウンロード、プレイしていただきたいと思う。
オススメするメリットの一つは初期費用が安く済むことだ。ソフトは無料、ハードはパソコン、コントローラーがなくても一応キーボードで操作できる。キーボードで対人戦をやっている人もいるにはいるが、やや慣れるのには時間がかかるかもしれない。あまり知られていないが、windowsのOSにはXboxのコントローラーのドライバが標準搭載されている。数千円でも買える。またPSコントローラーのコンバーターやゲームパッドも大きな電器店なら売っているだろう。据え置きゲーム機がないならかなり安価でお試しで始めることが出来る。
デメリットを挙げるならプレイヤーが少ないことだろう。やはり商業ゲームと比べてしまうと数は少なく感じてしまう。始めたばかりでは同レベルのプレイヤーはまったくおらず、私のように数百敗、千敗はする可能性がある。しかし負けても楽しめることには間違いない。プレイヤーが少ないということは前述した人読みという部分を日をまたいで体感できるので格闘ゲームの楽しさを見つけやすいという利点にもなりうる。また既存のプレイヤーたちは新しく始めるプレイヤーを心待ちにしている。ぜひ教えを請うといいだろう。
さらに製作者自身と対戦することも可能だ。これは商業ゲームではまず不可能なことだろう。格闘ゲームを作っているだけあって腕は抜群、キャラクターを知り尽くしているので対策や強い動きも直接教えてもらうことができる。
そして製作者は既存の商業作品をイメージして作っている場合もある。参考にしたゲームやプレイヤーたちが似ているというゲームを探せばプレイヤーの多い商業作品を始めるきっかけになるだろう。
ここからは私が実際にプレイした格ツクゲームを簡単にではあるか紹介したいと思う。より格闘ゲームの内容に踏み込んでゲームシステムなどを中心に書いていくつもりだ。やや格闘ゲーム特有の用語も増えるので、少しくらい格闘ゲームをやった人向けというところになるだろう。
とはいえきちんとプレイしたと自信を持って言えるのはヴァンプリだけで後は作り込まれたゲームのうち、ほんの少しだけといったところだ。作品のプレイヤーの方がいらっしゃれば情報をいただきたいくらいだ。同じ格闘ゲームとはいえシステムも違えばボタン配置も違う。対戦でそれなりに楽しめるようになれるのは不器用な私にとっては数作品が限界だった。もちろんたくさんのゲームをプレイしている人もいる。自分なりの楽しみ方を探してもらいたい。
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