第164話 未来へ来た実感

「この部屋は、さほど変わってないよ」

 ロックの言う通り、あまり変わりえがしなかった。

「フフ…、来れば解かるさ」ロックがボクを促し部屋を後にした。


 屋敷の外へ出てロックがパチンと指を鳴らすと車が来た。

 その時、初めて未来へ来た実感がした。

 空こそ翔んでないが今まで見た事もないデザインだ。

 しかも全て自動で動いているようだ。運転手が居ない。


 ボクは後部シートに着いた。

「行く先を言えば動くよ」ロックの言葉通り、

「じゃァ、家に行ってくれ」と命じた。

「美剣ショーの家だ❗❗」続けてロックが言った。


 無人の運転席から、

かしこまりました》

 と電子音のような返答があり、静かに車は走り出した。街は見たこともないビルが幾つも並んでいた。

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