第4話 俺の記憶Ⅰ(日常)
俺の名前は、
趣味はゲームや漫画・インターネットなど。
周りから見れば典型的な現代っ子、悪く言えばただの引き
部活は特にやっていない。俺の高校では一応、全生徒が全員、部活に入部することが目標として掲げられているが、1年の入学したての間もない頃、部活紹介で色々な部に勧誘されたが、俺の興味が湧くような部活があまりなく、全然続かなさそうな予感しかなかったから、どの部活にも入らなかった。要するににただの帰宅部だ。
そんなに友達は多い方ではないし、親友と呼べる友達も少ないが、
勉強は特別出来る方でもないが、それほどバカでもない。運動神経は人並み程度で普通。至って普通の凡人高校生だ。
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ソウタ「ふわぁぁあ〜………眠………。」
窓から漏れる強い日差しが瞼を貫いて目に差し込んでくる。
もう朝が来たのか…。今日もまた、だるい1日の始まりか…。時計を見る。
ソウタ「………朝じゃないじゃねーか。」
時計は12時を過ぎている。もう昼過ぎかよ。
ソウタ「今日は水曜日か。」
起きた時には既に、父も母も仕事に出かけて居なかった。
ソウタ「………まだ眠いな。」
俺は今、夏休みだ。
今日の予定も…特にない。昼過ぎだけど、いっそ二度寝してやろうか。
夏休みの俺の生活はいつも、ゲームしたり、パソコンに向うだけだ。
ソウタ「…今日こそはデビルドラゴン倒せるかなぁ。」
俺は昨日の夜に倒し損ねた、ゲームのボスの攻略法を考えていた。
ソウタ「ゲームするか…。」
俺は一週間前に俺の友達の
今日は昨日、攻略できなかったボスへのリベンジだ。
ソウタ「どうやって倒すかなぁ。」
俺はゲーム機を取り出し、電源ボタンを押した。
ソウタ「さあ、今日もゲームするぞ〜。」
……………………。
ゲームをすること数十分。
ソウタ「やっとこのステージ、クリアできた…長かったな……。」
ゲームがひと段落する。このゲームは面白いのは良いのだかが、やたら難易度が高すぎてなかなかストーリの先へ進めない傾向にある。
…まあ、休みの日は暇人の俺にとったら時間なんていくらかかってもいいけど。
涼介はどのくらいストーリーを進めることに成功したのだろうか。
涼介俺は今、このクソ難しい新作ゲームをどちらが先に全クリ出来るかで勝負している。…正直、ゲームマニアの俺にとっては、負けられない戦いでもある。
ゲームの戦闘に集中しすぎて画面を凝視したせいか、目がチカチカする。
ゲームは少し休憩するか。
………ピロリロリン♪
ソウタ「……?。」
俺の携帯にメッセージが届く。
ソウタ「何だ…。」
『今日もずっと寝たままで起きていなかったから伝えておきます。毎日寝たりゲームしたりばっかりしないで、たまには外に出て来たら?お昼ご飯は台所の棚にしまってあるカップ麺があるから食べてね。母より。』
……何だ、母さんか。
ソウタ「………ちょうど腹減ったなぁ…言われた通り、カップ麺食べるか…。」
台所の棚からこの前買ったカップ麺を取り出す。
ペリペリペリ……。サササッ……。
……ジャーーーー……。
湯を注ぐ。そして、3分待つ。
…………………………。
完成。
ソウタ「さあ、食べるか……。」
………。
ソウタ「………美味い。」
カップ麺ってカップだけど結構美味しいよな。俺はそう思う。
カップ麺を食べながら思う。
………。
それにしても暇だ。俺にとったらゲーム以外に何か暇潰しすることは無いのか。
今は真昼間だ。テレビもロクに面白い番組をやっていない。
ソウタ「……暇潰しに散歩でもしてくるか……。」
流石にゲーム好きの俺でも、一日中ゲームで過ごすのも飽きてくる。
母さんのメッセージでも言われた通り、たまには外に出てみるか。
ソウタ「気分転換に少し散歩でもして来よう。」
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ソウタ「ふわぁぁあ〜……。」
本日数度目の
公園のベンチに座りながらブランコや滑り台で遊ぶ小さな子供達を眺めている。
今頃気づいたが、何やら公園近くの神社や河川辺りがやたらとザワザワしている。どうやら何かの準備をしているらしい。
ソウタ「…そういえば、もうすぐ地元の夏祭りがあるんだっけか。」
多分、祭りの準備をしてるんだろう。確か次の日曜だっけか。
今日は水曜だから…後4日後か。まあ気が向いたら俺も行ってみようか。
……暇だ。
ソウタ「外に出てきても、暇は暇に変わりないな。」
………。
???「あれ? 草太じゃないか! こんなところで何してるんだ?」
背後から突如話しかけられる。
ソウタ「あれ…。何だ涼介か。あー…、暇だったから、ちょっと散歩してたんだよ。」
リョウスケ「何だとは何だよ…相変わらずノリ悪いなお前は。へぇ…普段は引き籠ってるお前が散歩なんて珍しいな!」
俺が休みの日に外に出るのがそんなにおかしいのか、クスっと笑われる。
ソウタ「…余計なお世話だよ。」
俺も薄ら笑いを浮かべながら返事をする。
こいつの名前は、
さっきも何度か話の中に出していた俺の友達だ。
引き籠りの俺にとっては数少ない親友と呼べる友達と言ったところだろうか。
ソウタ「そういえば涼介、お前はあのゲームどこまで進んだんだ? 俺はステージ4のデビルドラゴンを倒したところまでだ。」
リョウスケ「あー、この間買ったあれか? 俺まだステージ2をクリアしたところまでしか進んでないぜ? お前よく、あんなクソ難いゲーム進める事ができるよな。」
よし、まだ勝ってるな。2ステージ程、差がついてるのか。このままブッチ切って先に全クリしてやるぜ。
ソウタ「わはは。なら今のところは俺の勝ちだな。ステージ的には2倍の差が付いてるんだ。このまま完勝してやるぜ!」
リョウスケ「まあ、お前にとってゲームが上手なのは、数少ない取り柄だもんな!!」
ソウタ「…うるさいよ。」
そのまま俺たちは公園のベンチに腰掛け、そんな下らない会話を続けていた。
………………。
そんな下らない会話を続けること数十分。話すネタも尽きてきた時だった。
リョウスケ「おい、草太…。あの子、あんなところで何してんだ……?」
ソウタ「え…何が…?」
リョウスケ「いや…あそこ見てみろよ。」
ソウタ「…何だよ。」
俺はリョウスケの指差す方向を見てみる。
ソウタ「…は?」
リョウスケが指差す方向。その方向は公園の出入り口付近の道路。
その道路の真ん中で1人の女の子が虚ろ気な表情で佇んでいた。
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