先生、教師はあなたの天職です。
2ー1.教育現場
この世は不条理だ。
不公正と言った方が判り易いだろうか。
熱意を持って仕事に取り組めば取り組むほど、周囲との温度差に愕然とする。
職場の同僚たちは志もなくこの職に就いたのだろうか?
それとも、蔓延する不条理に心まで荒んでしまったのだろうか?
私は怪物と対峙していた。
私のようなちっぽけな存在などいとも簡単に屠ることのできるであろう怪物。
その名は、モンスターペアレント。
モンスターの名を冠する怪物は徒党を組み私に襲い掛かる。
まるで自分が世界の中心だと言わんばかりの態度と発言は正当性の欠片もない。理不尽でありながら確実に弱者を喰らう。
私は覚悟を決めた。
何時間でも怪物たちに付き合うと。
…………
……
…
怪物たちの猛攻に耐えるので一杯いっぱいだった。
私は反撃することままならず自分の不甲斐なさに打ちひしがれた。
「籾木先生は真面目ですなぁ。わたしなんかもうあの手の相手は出来ません。何言っとるのか全くわからん」
カッカッカッと笑いながらこの職場の最高責任者が言う。
「話しの場を持てるようになっただけ進歩してますよ。少しずつでも変えていかないと」
「そうですか。頑張ってくださいね。熱を入れるのもわかりますがほどほどにね。先生には期待してますよ。」
「ありがとうございます」
これもおかしな話だ。
一緒に頑張るという選択肢は端からないらしい。
問題児は野放し。暴力沙汰でも起こさない限り学校側が干渉することはない。
加えて「ほどほどに」ということは刺激するなということだろう。問題が大きくなるのを避けたいのだ。
表沙汰してやろうか、と怒りを募らせていた問題は予期せぬ形で明るみとなった。
私こと
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※善人って早死にですよね(多分)。私も善人だからコロッと死ねるのかなぁ。リアルきつい。
次話へと続く。
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