終章 ココロ
お昼ご飯を食べ終わると、
「ヤッホー!!」
とドアをバーンと
でも、
いつもいるフミヤがベットにいなかった。
あれっと思ったその時、クレアがルビの前に現れた。
「?!」
クレアはルビに向かい
「ルビ、落ち着いて聞きなさい。」
と話し、ルビはうなずく。
「もうそろそろ天国界からフミヤ君を連れて行く使者たちがやってくるの。」
「フミヤ君は天国界に旅立つの。」
ルビは
「今からフミヤ君のいるとこに行くよ。」
ルビはコクっとうなづくことしか出来なかった。
※
フミヤは『ゼエゼエ』と呼吸し苦しそうだった。
「ルビ。」
クレアはルビを呼ぶ。
「何?」
少し体が震えていた。
「フミヤ君はね、一度天国界で
ルビはうつむいたまま玉のような
クレアは続ける。
「もう一度フミヤ君にあって
ルビは
「そんなことできるの?」
と質問した。
「ママがルビのココロを、フミヤ君のココロの扉の前にまで飛ばします。」
「その扉の前でフミヤ君を呼びなさい。」
「フミヤ君がルビのことを親友と、一番大切な友達と思っているのなら扉は開き、フミヤ君と会えるでしょう。」
「もしそうでなくただの友達と思っているなら扉は閉まったまま。」
「どうする、ルビ?」
ルビは悩んだ。
「もしフミヤのココロの扉があかなかったら、フミヤは親友じゃないと思っていたという事になる。」
「その現実を受け入れる勇気がぼくにあるの?」
ルビはその現実を受け入れることに
「ママ、僕のココロをフミヤに送って!」
クレアは
「わかったわ、行ってらっしゃい」
ルビのココロはフミヤのもとに飛び込んだ。
※
ただ真っ白い世界、というよりは
ルビは
今がその時だと思った。
ルビは
「フミヤ!!」
「ルビだよ!!」
「会いに来たから扉を開けてくれよ!!」
そうすると目の前が輝きだしてルビはその光の
ルビは周りを
「ルビ。」
後ろを振り向くとフミヤが立っていた。
「フミヤ!!」
ルビは駆け足でフミヤに向かって飛びつき抱きついた。
「ありがとうルビ、僕を呼んでくれて。」
「こうやって会えるのも親友の
フミヤは
「当たり前だよ。フミヤ。」
ルビは少し目を
「見てごらん、ルビ。」
「ちょっと前に見た僕の
ルビはだんだん
「ありがとうばっかり言わないでよ。」
「まだまだこれからだよ、フミヤ!」
フミヤは静かに
「
「ルビと出会えて、毎週が楽しくて、
「何言ってるんだよ、親友だろう!」
「あ、そっか。」
ルビは涙をぬぐい、二人してクスクス笑った。
そしてフミヤはルビに
「俺の
「もうそろそろだと思うんだけどな。」
「僕なんかじゃなよ。本当は
ルビは最後のほうはとても小さい声で言った。
「え、なになに、最後の方なんて言ったの?」
「やっぱり内緒。」
「ちぇ
とつぶやいた。
その時だった。
周りの星空や夜景の夜の景色が徐々に白くなり、フミヤの頭の上から少しずつ明かりが
その時ルビは、フミヤから
「もう使者が来たんだ。」
ルビは
「フミヤ、僕絶対に忘れないから。」
「俺もだよ。」
「あたり前だろ。」
ルビとフミヤは反対方向に
「フミヤ!!」
もうルビはそれしか言えなかった。
フミヤは泣きながらも、笑顔で、じっとルビを見つめるだけだった。
※
ルビはすっと自分の体に戻った。
すぐさまフミヤを見ると、体中に上空からキラキラとした美しい光が当たっていた。
「よく見ておきなさい、ルビ。」
クレアはそういうと、ルビの方を見た。
もうルビは泣いていなかった。
真っ赤な目を大きくして、
少しして、天国界から美しい羽根を持った女性が二人舞い降りてきた。
ママが、
「天使よ。」
と教えてくれた。
天使がフミヤの周りをゆっくり回っていると、実体のフミヤの体から、フミヤの
その姿は、今寝ている姿と全く同じ、違うとすれば半透明に見えたこと。
天使が上空に少しずつ上がっていくと、フミヤも
その時ルビは
いつものサインだった。
ルビは
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