第7話 クエストクリア


そして私はとうとうスライムの前にやって来た。

スライムよ…この前受けたダメージ、あんたにお返ししてやる!

「ヤァッ!」

私は最大の力を込めて思い切りパンチする。

よし、両手にはめてる手袋のおかげで全然ヌメヌメを感じない!

スライムは、私が攻撃なんか出来るわけないと思って居たのか、不意を突かれて目を回している。

「最後はこれで…」

そして私は長靴を履いた足でキックをする。

するとスライムは地面に溶けていった。

「へぇ〜すごいですねぇ」

パチパチと、拍手をしながらハピネが飛んでくる。

「ふふっ」

私だって、頑張れば出来るんだ!

「じゃぁ、今ので一体目だから…」

ハピネは何かを考え始める。

「今日の23:59までに後9体ですね!頑張ってくださ〜い」

そういうと、ハピネはまた何処かへ飛んでいった。


「たぁっ、せいっ、ていやああっ」

ふぅ。手袋と長靴のおかげでスライムの感触は全く気にならず、あっという間に残りの9体も倒してしまった。

「無事達成したんですねー、おめでとうございます」

またハピネが飛んでくる。

「今回の報酬は、経験値が貰える結晶・経験値結晶です!」

パチパチと拍手をしながら、ハピネは私にその結晶を渡す。

「それを額にかざすと、経験値をゲット出来まーす」

「えーと、こう?」

取り敢えず言われた通りにやってみるが、よく分からない。

「そうそう、そんな感じです」

そしてハピネがその結晶に触れた途端、結晶が激しい光を放ち、私の中に力が湧き出した。

「何これ…なんか力が溢れてくる感じ…」

「それは経験値が上がったのを感じている証拠です。今のレベルをチェックしてみますねー」

よいしょ、と言いながら、ハピネは何やらカードのような物をゲームのキャラクターにかざす。

「あっ、分かりました。どれどれ…。今はレベル14みたいですね。どうやら、スライムを10体ずつーー合わせて20体ーー倒したことで、レベルが6まで上がり、更に経験値結晶の効果でレベルが8上がったみたいです」

ハピネはペラペラとカードの分析結果を読んでいる。

「そのカードは一体何なの?」

「これですか?これは、キャラクターのレベルを確かめる物ですよ」

「レベルを確かめるだけならゲームでも…」

「あぁ、このカードはどうやってレベルが上がったのかも分かるんです。凄いでしょう?」

「へぇ…結構すごいね」

「ふふふっ」

ハピネは誇らしげな顔をした。

「またクエストがある時は持ってきますね」

「よろしくねー」

「では、今日はもう遅いので、また明日ー」

そういうとハピネは私を現実世界へ転送した。

私が現実世界の自分の部屋へ着いた時、昨日と同じように外は真っ暗だった。

「ふぅ、今日も疲れたなぁ」

私はベッドに横になり、そのまま朝まで眠った。

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異世界と現実世界の連動でキャラクターのレベル上げ! @sakunyao

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