第4話 異世界での冒険
「じゃぁ、今日はどうしますか?今日はこっちで戦うと経験値は3倍です」
「そんなボーナスがあるの⁉︎」
「はい、あった方が面白いでしょ?」
「うぅん…経験値が3倍は結構大きいわね。あっでも、みんなとの約束が…」
「それならだいじょーぶです!『みんなと約束をしない未来』にしておくので。私は時空を司るのです!未来を変えるなんてお茶の子さいさい!」
「良かった。じゃあ今日はこっちで冒険するわ」
「りょーかいです!じゃぁ頑張ってくださーいっ☆」
ハピネの声が聞こえなくなると、私は歩き出した。
「私、どんな技をもってるんだろ」
さっきレベル10になった時、必殺技をゲットする前にこっちの世界にとばされちゃったからなぁ。
ハピネに聞いておくんだったなぁ…。
「まぁ、とにかくやってみるか」
取り敢えずそこにいたスライムにパンチを繰り出してみる。
「うえぇ…」
スライムは思っていたよりもヌメヌメしていて感触が気持ち悪い。
「次はこっちの番スラ!」
「ほぇ⁉︎」
何このスライム、喋ってるし⁉︎
ゲームしてる時は喋ってなかった筈だけどなぁ。
ゲシッ。
ヌメヌメの気持ち悪い触手で攻撃され、気持ち悪さとダメージとで私はその場に倒れた。
「あぅ…」
そこに、何か羽の生えた生き物が飛んでくる。
あぁ、私はあのモンスターにやられて一生が終わるんだなぁ。なんと儚い。
「ハルさぁ〜ん」
アレ、もしかしてハピネ?
「だいじょーぶですか?スライムはああ見えて結構強いんですよ、こっちの世界だと」
「現実世界で遊んでる時はほぼ一発で倒れますもんね〜〜。日頃の恨みなのかしら」
あはは…。しゃれにならないよ…。
「取り敢えず回復しときますねー」
パァァァ…。
ハピネの回復魔法のおかげで身体が段々楽になってくる。
「ふぅ…」
「おつかれさまです、現実世界の時間はもう夜ですし…今日はここまでにしましょうか」
「そうね…」
「じゃぁ転送しますね〜。こっちの世界に来たくなったらまた言ってください。いつでもどこでも飛んでいきます〜」
ハピネがそれを言い終わった途端、辺りが眩しい光に包まれ、気がつくと私は自分の部屋にいた。
カーテンを開けて窓から外を見ると、さっきハピネが言っていた通り、辺りはすっかり暗くなっていた。
「ハル、ご飯よー」
お母さんの呼ぶ声がする。
今日は色々あって疲れた。
取り敢えずご飯食べてお風呂はいって寝よう。
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