成長の賜物

プロローグ

俺はつい先日まで死に戻りや転生なんてものはファンタジーの世界でしか無いと思っていた。

　死人が生き返るなど、人の輪廻から外れる行為である。

と、そう考えていたからだ。

　しかし、いざ自分がそうなってしまっては何も言いようがない。

当然誰に言っても信じてくれるはずもなく、無駄に空回るだけだというのは分かっていた。だが、誰にも言わないというのも違う気がするのだ。

　これもよくある主人公が回りから変な目で見られるというお決まりのパターン。

そしてその後、幼なじみや謎の転校生と仲良くなり無事ハッピーエンド。

ここまでが大体のテンプレである。

　と、そんな事言っていたら転校生の所まで来てしまった。

しかし、予想とは裏腹に普通の地味な女子だった。

　...フラグってこうやって折れていくんだなぁと思った瞬間であった。