黒い仔猫と白い仔猫は目を覚ますと、今見た夢の話をしました。


「おうちで、みんなと遊んだよ」

「おうちのみんなが、代わりばんこで抱っこして撫でてくれたの」


 歌うたいの猫は、にっこりと笑いました。

「虹が架かったからね。もう、いつでも、おうちのみんなといっしょにいられるね」


 ふたりは、不思議そうに歌うたいの猫を見ました。

 

「涙の雨に架かる虹は、心と心に架かって虹の橋になるんだよ」


 でも黒い仔猫と白い仔猫は、歌うたいの猫の言っていることが、まるでわかりませんでした。


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