第2話
魔王様は辛い
「るーどーるーふー!!!!」
凄い勢いで女の子が目の前を通過していく。あまりの突然の出来事に腰を抜かしてしまった。
「王妃様、大丈夫ですか?」
メルが僕に手を差し出してくれる。この細い腕に体重をかけてしまったら折れるのではないかという不安に駆られる。しかし以外にもメルは力持ちで、ひょいっと僕を立たせてくれる。
「ありがとうメル。所で今の女の子は?」
「女の子??あぁ、魔王様の兄弟に当たる方です。」
「ほぇ~ルドルフにも兄弟なんて居たんだ~。気になる!挨拶してくるね!」
「あぁ!王妃様!!」
メルが何か言っていたが、それを横目に僕もルドルフの部屋へと走っていく。
「はぁ、はぁ、無駄に広いよこの城。」
あれから30分はたっただろうか。あまりに広すぎて迷子になったとは言えない。
「ルドルフ~?入るよ~」
「い、今入ってはダメだ!」
ルドルフがそう言ったが既にドアノブにかけていた手は戻らず開けてしまう。
「あ、」
「あ。」
ルドルフと目が合う。そこにはあられもない姿をしたルドルフとさっきの女の子がいた。
「こ、これは違うんだ!」
「大丈夫ですよ魔王様。お楽しみ中すみませんでしたね!!!」
「ま、まってくれ!話だけでも!」
「これからメルと昼食を取る約束があるので。後はご自由に!このバカ!!」
「おーい!!!!」
ルドルフの方向を後にして扉を閉めた。《ルビを入力…》
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