第10話 真夜中のデート

黄金の葉に必要なコインは50000だ。さやが何回かして稼いだコインは1000000コインだ。これで黄金の葉を20個購入すれば、レベルが20上がる。


「すみませーん、これ全部と黄金の葉を20ください」

「20枚ですか!?かしこまりました」


「はい、黄金の葉20枚となります」


とったどー!早速黄金の葉を食べる。んーこれ結構イケるな。

タータタタターン。レベルが1上がった。

とりあえず50レベルまで食べ続けた。


あきらはレベル50になった。スキルデュアルを入手 プラズマを覚えた。

これがレベル50、、、強さをタッチする。

おお、おお!今までとはステータスが比べ物にならない!!


「さや、今戻ったぞ」


その時だった。


さやと、俺は光に包まれる。

「あきら、そろそろ時間見たいね…」

「ああ、そのようだな…」


☆☆☆


目がさめる。ここはさやの実家で俺とさやの二人でベットで寝ていた。

さやも目を覚ます。


「おはよう、あきら」

「今夜だぞ」

「じゃあこんばんは?」


窓から月が見える。もう何日寝ていただろうか?テレビをつけてみる。

どのチャンネルも見られない…。テレピ局には人がもういないのだろうか?

もしくは生き残っている人が仕事をしてない可能性もある。


「このままだと世界は…」

「人類は滅亡するのかしら?」

「演技でもないこと言うなよ、俺はもう50レベルまで上がったんだ。もうクリアは目前だ!」

「どうやってそんなに?」

「黄金の葉だよ。50000コインでゲットできるんだけど、それを20個買ってレベル上げしたのさ」

「私が貯めたコイン全部使ったのね」

「悪い…」

「まあ、いいわ」

さやはベットから立ち上がり、背伸びをする。


「じゃあ、今日デートしてくれたら許してあげる♪」

「デートってなぁ…そんなのんきなこと言っててもいいのか?」

「だってデートして歩き回った方が、すぐに眠れるじゃない。それに真夜中のデートっていいでしょう」

「それもそうだな


俺とさやは出かける支度をする。俺は服を着替えジャージを着る。さやは化粧室で髪を整える。


「お待たせ〜あきら。待った?」

「俺も今来たところさ〜って言いたいところだが、残念ながらさやの家だもんな」

「ねぇ、どこ行きたい?」


うーん…と俺は考え込む…。この時間(23時)だからどこの店も空いてないだろうし、みんな就寝中だろう。


「なら、大きな木下のところへ行こう」

「あそこね、分かったよ」


「手をつないでいいか」

さやは頷き、手を差し出す。

「絡めてもいいか?」

「殺すわよ…」

「冗談だよ…」


俺とさやは手をつないで、ゆっくりと夜道を歩く。

「さや、久しぶりに歌うか?」

「そうね、歌いましょう」


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

あなたの歌 今は送ろう 何もない暗闇から 一つ二つ 数えて

あなたに届ける 魔法の歌

僕らは思う以上に無力で 弱さを誰かのせいにして

だけど それでもつなぐよ 君と生きる未来へ


わたし歌 何を送ろう 誰もいない暗闇から 二つ三つ 数えて

わたしに届けるわ 魔法の詩

わたしは誰よりも弱くて 孤独をずっと引きずり

だけど それでも歩くよ 君と行く未来へ

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


誰もいない。夜だから当たり前かもしれないが、どの家も照明がついてない。

まるで世界の終わりのようだ。

今は何人生き残ってるだろうか?何人の命が失われようとしてるのだろうか?

次に異世界についたら全てを終わらせる!


「あきら、ついたわよ」

「おい、さや。桜が咲いているぞ…」

「本当ね、なんで今更…」


かつて大きな桜の木があった。その桜の木の花びらには魔法の力が備わっていて、夢世界を作る魔法、過去に戻れる魔法、人の命を蘇らせる魔法の3種類だ。夢世界を作る魔法は俺とさやが事故にあった時に使った。そして俺とさやは無事に助かった。

過去に戻る魔法はまだ詳細は分からない。そして、人の命を蘇らせる魔法は神のなせる技と言ってもいい。だが、その力を使用した人物は1年後に命を失う。3つ目の魔法は魔法というより使用者にとっては呪いでもある。


「不思議ね、前まではずっと枯れていたのに」

「魔法の桜の木か…」


ひらりと1枚の花びらがあきらの前に落ちる。

「これが魔力をもった桜の花びらか…」

「どうするのこれ?拾ってくの?」

「ああ、万が一に備えてな」

「そっか」


さやは俺を見つめる。一体なんだろうか?

「ねぇ、キスしようか?」

「おいおい、それなら今までも異世界でも夢世界でもしただろ、何を今更」

「そうじゃなくて…その・・・もっとディープなやつ…」

「…ディープキスってやつか!?」

「うん」


今までさやに現実世界ではディープしようと言ったら殴られるし、夢世界では一度舌を挿入されそうになったのを俺が防いだし、異世界ではちゅ♪っと軽くしただけだ。

「どうしたの〜しないの?」

「さや、異世界に行って頭おかしくなったか?」


ボカ!溝内をくらう。めっちゃ痛い…。


「冗談じゃないわ、本気よ」

「じゃあ、やってみますか…」

「優しくね…」


さやは俺に唇を重ねる。さやは重ねた口から舌を挿入し、俺の舌にネッチョリと触れる。


「!!!」

あまりの気持ちよさに思わず口を離そうとするが、さやは俺の顔を両手で押さえる。

そして、再び舌を挿入し、俺の舌とこすり合わせる。


「んーチュパ、んー…チュパ」


さやの舌から唾液が流れ込み、俺はそれをどうしようもないので飲み込む。


「んんん!!!」


声を出せないから鼻から息を出す。


「んふふ、」


「ちゅ…ちゅ、ん…んぅ…」


だんだんこの舌のやり取りにも慣れてきた…って慣れるわけないだろうが!さやの舌だぞ、あの奥手で変態発言をしたら、すぐ殴ってくるさやの舌だ。

俺たちはキスを続ける。舌を絡めて何分経っただろうか?5分いや10分、それとも30分、時間の流れを感じない。この時ほど恋人を作ってよかったと思えた瞬間はないだろう。


「ん…んん!?」


今度は俺が攻める番だ。

「さやの口内を舌で舐めまくる。股間がぼっきする中、俺はいつまで紳士な俺で居られるだろうか…」


「んー」


さやの舌が俺の舌を戻そうとする。これがキスバトルってやつなのか?気持ちよすぎる。特にさやが俺の唾液を吸うときは、爽快だ。


「ハァハァハァ」

「……」


さやは一口も出さず、ただ息を吸ったり吐いたりしている。

どんな言葉をかけてやればいいのだろうか?

最高にムラムラしましたとか言えばムード台無しで、この場の雰囲気を壊してしまうだろう。どんな変態でもこの場面で変態発言はできないだろう。


「気持ちよかった?」

「えっと…あんまり」

「そうなんだ…じゃあ今度はもっと気持ちよくしてあげるから」


全国の変態さん見てますかー!そうだそうだよ、本当は股間がおかしくなるくらい気持ちよかったが、あえて、「あんまり」と答えることで、また濃厚なチュウをできるということだ!


「そろそろ帰りましょう」

「そうだな…」


夜空を見上げながら、俺たちは手をつないで歩く。俺はこの子が好きなんだ。この世界の誰よりも愛してる。もうこの子なしでは生きていけない。そのくらいだ。

ふと、思う。なぜ桜の花びらに力があるのだろうか?なぜ異世界が存在するのだろうか?異世界といえばRPGの世界でそこにはギルドがあってショップがあってモンスターがいる。だけど異世界そのものは現実世界の人間のアイデアを元に出来上がっている。いわば、異世界は人工的にできたものだ。ならば現実世界に世界の創造主がいる。それに違いはないはずだ。












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